潔い床
このざっくり加減と荒々しさがたまりません。お店なんかでは、時々見かけるのですが、住宅に敷かれているのを見て「良いっ!」とすぐ思いました。しかも、これがフローリング材ではなく使い古した足場板だと知って、なおさら愛着が湧いてしまったのです。
ふつうフローリング材というのは、木がそらないように板と板をサネで繋いでいたり、表面に汚れがつかないように塗装がされています。でも、足場板の床は、そもそも足場板なので、ただのごっつい杉の板。塗装もしていなければ、加工もされてない、そのまんまの状態です。
種類によって異なりますが幅は200〜210mmもあって、厚さだって最大35mmあります。ただ、これをワイルドにガシガシ床に止めていくだけ。
なんとも潔いじゃないですか。
その素材の潔さは、床として貼られたとき、さらに強調されます。かっこつけもせず、へつらうこともなく、ずっしりと空間に敷かれて「木ですけど、なにか。」 とでも言わんばかりに堂々としています。
そもそも足場板って
土木工事の現場で、職人さん達が高所で作業するために敷く作業床です。なので、過酷な現場の条件のもとで鍛錬されながら、職人さんの命を守ってきた板です。
その使い込まれた板を素材として使えるべく、洗浄しヤスリがけしたのが、今回の商品。なので、汚れや傷、釘やペンキの跡が残っています。ですが、それが新品の建材にはない良さなんです。使い古された味というやつです。
足場板にもバリエーションあり
表情と仕上げが少しずつ異なるものを3種類用意しています。
「こってり」は使い古された、いわゆる古材です。欠けやささくれがあり、サビ跡やペンキ跡もあります。こってりは、とにかくワイルドにガツンといきたい方におすすめです。
「こってりサンディング」はこってりの状態からサンドペーパーでやすりをかけたもの。こってりと比べるとなめらかな触り心地なので、使用用途によって使い分けていただけたらと思います。
「あっさりサンディング」は、土木工事の現場で1年ほどしか使われていない「中古」の足場板を、鉄サビ風着色してさらにサンディング処理を施した物です。古材ほどくたびれ感がなく、板のエッジもまだまだ残っています。ペンキやサビ跡も少なく、古材としては「若い」材料です。表面の風合いにバラツキが少なく、手触りもこってりに比べてなめらかなので、ライトな古材をイメージされているなら使いやすいと思います。