買い足した本棚たちに埋もれてませんか?
写真のお宅のSさん夫妻、旦那さんは大学の先生、奥様は元編集者兼自称本ヲタク。そりゃ本棚で溢れかえります。本って捨てにくく徐々に増えていくんですよね。なので応急処置的に本棚を買い足していく。気づけば色々な形の本棚や段ボールで部屋が埋もれていく。そんな風景になっている方って少なからずいるのではないでしょうか。Sさんもそんな風景の持ち主でした。
しかし、震災で本棚が倒れたのを機に、本の収納を見直すことに。書斎にできあがったこの6畳の部屋の壁2面(幅6.5m分)を本棚の壁にしました。蔵書量 は約2000冊。思い切って解決したことで、全部収納できただけでなく、スペースには余裕まで出来、当分は本が増えても大丈夫そうです。
こちらの壁は4種類のユニットを組み合わせて造られています。一つのユニットのサイズは幅1.8m高さ72.7cm。ユニットのなかに縦の仕切り板はあり ません。これは1冊でも多く入るようにするためと、シリーズ本をなるべく一気に並べたいため。全巻そろったマンガは順番にずらり並べたいじゃないですか。 ここが蔵書家(マンガおたく)専用の所以です。
それぞれのユニットは、文庫本用、中型本用(マンガ、新書、ハードカバー、実用書)、雑誌用の3種類と文庫&雑誌のミックス用を合わせた4種類あ ります。お持ちの本によってユニットの組み合わせを自由に選んで組み合わせられ、本の種類ごとに壁を整理できます。
実際、Sさんも好きな本は目線の高さに、マンガは端の一角に、隠したい本は天井際にと本を並べるのを楽しんでくれていました。そんな本好きには嬉しい本棚なのです。
本の奥行きぴったりの薄い本棚
造り付けの本棚の最大の利点は本棚が倒れないことです。
置き家具の本棚は倒れないようにするため、奥行きはたいてい30cm以上あります。これでは部屋がどんどん狭くなってしまう。だからこの本棚の奥行きは 13.5cm。
ハードカバーの本がだいたい13.5cmですから、余すところなくぴったり納まります。
奥行きがあっても結局、詰め込んでしまってごちゃご ちゃになるし、持っている本を把握すらできなくなるんですよね。
それに本棚が薄くて嬉しいこと。誰しも表紙を見せたい本ってあるじゃないですか。それを写真立てのように壁に立てかけてちゃんと見せられるんです。棚の影にもならず、さらには、その見せ本がブックエンドにもなってしまう。
全巻そろってるマンガの一番最後は最新巻を見せて止める。まるで本屋みたいで本好きの人にはたまらないんじゃないでしょうか。
ギリギリまで高さを詰められるように
この本棚を造るにあたり本のサイズをすべて調べてみました。
並べた本の上にできる隙間を極力なくしたかったからです。あの隙間、前からもったいなくて気になっていたんです。そうやって突き詰めたら3種類の高さに分 類できました。どれも本のサイズギリギリですので、無駄なく収納できるだけでなく、埋め尽くしたときは本しか見えない壁になります。
そう、この本棚。本棚としてのデザインではなく、本を見せることを徹底的に考えられた本棚です。余計なものはいりません。とにかく本だけを眺めていたいんです。本コレクションのどれをどう並べてディスプレイするか、一緒に考えてみませんか?
開発パートナー:瀬尾商店
(開発担当:荒川)