いつか猫を飼いたいとペット可の中古マンションを購入したこちらのお客様。
それなら最初から猫と住むための準備をしておきましょうと、自身を猫科と認めるitoma designの勝又さんが提案し、計画が進められたお家のご紹介です。
まずは、リビング。
壁一面の造作本棚の側板には何やら丸い孔が?
正面の壁の上部には「リングの棚受け」による長い棚。
そして、窓枠の木の囲いと、全ては収納と猫ロードを兼用して計画されています。
マンション自体、天井があまり高くなく、ご主人も背が高いという条件に加え、照明は天井からの煌々としたあかりより壁で取るタイプを希望されていたとのことで、室内は全体的に壁付け照明が多用されています。
窓上に灯るのは「工業系レセップ」ソケット01。
さきほどの本棚、よくみると横だけでなく、上下にも通じる孔が開いててました。
これ、猫ロードへ続く階段替わりの通り道なのだとか。
ちょっと昔の8bit時代のファミコンゲーム感があります。猫じゃなくても上り詰めたくなりますね、この感じ(笑)
キッチンには「フラットレンジフード」とカウンター上の照明として「ソケットランプ METAL」鉄サビが。
壁面には、リビングと同じ「工業系レセップ」ソケット01を使っていただきました。
天井と壁は珪藻土を塗ってあり、ほのかに凹凸のある壁面に照明の光の陰影が広がってきれいです。
奥の扉で閉められるパントリーには、「棚受け金物」で上部にだけ棚が作ってあります。
じわじわと引いていきます。
廊下側からキッチン、リビングをみた様子。
左の書斎には、廊下とキッチン側、2面とも「木製室内窓」を連続して使っていただきました。
お部屋の中から。
壁面にカウンターデスクが取り付けられています。
室内窓越しに、キッチンに立つ奥様と、デスクワークをするご主人がお互い声をかけ合えたり。
ちょっと味見してみて?コーヒーお替わり入れて、なんてこともこの窓越しにできちゃいますね。
部屋をでて、さらに玄関側。
マンションの外廊下側に面した窓からも光が取りこめるよう、こちら側にも室内窓がついてました。
窓下の狭いカウンターが小物などもちょっと置けそうでよいですね。
「ボールアームライト」を添えて。
さらに一歩さがったところ。
上部は、コートなどが掛けられるバーがついてます。
あら、手前にもまたまた「ボールアームライト」が。
タイルの土間ゾーンがずっと続いています。
なんと、待ち合いのようなベンチになってました。
土間のある家は、ご主人の以前からの憧れだったそう。
そこで設計の勝又さんが、人とネコと植物が共にまったりくつろげるベンチを提案。
出掛ける時に腰かけて靴をはけたり、帰って来たときに、ちょっと荷物を置いたりできていいですね。
ベンチにこの壁付け照明、土間にグリーンを置いたりすれば、本当に家の中なのに路地っぽい雰囲気です。
玄関側の土間に面した「木製室内窓」はチェッカーガラスになっています。
引いた様子がこちら。
奥は、可動棚のシューズラックコーナーになっていました。
マンションの共用部扱いで勝手にいじれない窓枠も、他の棚と同じ色味の木枠で囲んであるので統一感がありますね。
シューズラックコーナーには、「ソケットランプ METAL」の鉄サビを下げて。
一番下についている「亜鉛メッキのマルチバー」は、傘掛け用です。
物件を購入したcowcamoさんのサイトで住みはじめてからのインタビューもありました。
家具が入って住まれている様子は、さらに素敵なので、あわせてどうぞ。
https://cowcamo.jp/magazine/column/遠くに望む富士山
猫ちゃんがやってくるのが楽しみですね。ありがとうございました。
(来生)
itoma design. / イトマデザイン
住宅・店舗・オフィスの設計・インテリアデザイン
男前なかっこよさと、使いやすさなど細やかな女性らしさの按配がお上手な女性デザイナー 勝又みづきさん。
素材の組み合わせや金物づかいは、とても参考になります。
・工場と駅のタイルと金物に心踊ります
・植物に囲まれた生活に癒されております
・猫科な性格です