都内のマンションリノベーションの事例写真をいただきました。
まず目を引くのが、既存のコンクリートの躯体と壁や扉に使っている針葉樹合板の素材。
一見広いLDKのようですが、窓側にある針葉樹の引き戸を閉めると、寝室が生まれます。

キッチンには「フラットレンジフード」を天井吊りで設置。むき出しのボルトやダクトがラフな空間によく似合います。
水栓はシルキーな表情が特徴の「ニッケルサテン水栓」を。キッチン奥の壁には「フロストタイル」の艶あり小口平。

天井の照明には「工業系レセップ」のソケット01。
鋼製配管やむき出しのコンクリートの躯体にグレーの塗装がよく馴染みます。

洗面には「アイアンスタンドシンク」を。
陶器製のシンクのポテッとした表情とあたたかみのある針葉樹合板がよく合います。

廊下の天井は既存で使われていた天井の軽鉄をあえて残し、そこに照明を設置したそう。
玄関には針葉樹合板で作った収納に、床は「土間タイル」のライトグレー外床用。

ラフな空間だけれど安っぽくならず どこか上品なのは、こういったタイルなどの使い方が丁寧だからでしょうか。
使っている素材たちは決して高価なものではないけれど、飾らずありのままの生活をしていくカッコよさのようなものを感じる事例でした。

(椎野)

HANKURA Design / ハンクラ

店舗、リノベーション、展示会場、インスタレーションなど空間系の企画や家具、プロダクトなど物系の企画を行なっています。

関連する事例記事

思い出残しのワンルーム
思い出残しのワンルーム
ツールボックス工事班が工事を担当し、東京R不動産と共同で企画した賃貸リフォーム事例です。
家族と空間を「パティオ」がつなぐ団地リノベ
家族と空間を「パティオ」がつなぐ団地リノベ
「もっと自分好みの空間に住みたい」と、住み替えを機にリノベーションに臨んだお施主様。タイル床のパティオが躯体壁で仕切られた空間をつなぐ、見晴らしの良い家ができあがりました。
選び抜いたものだけと暮らす、「余白」を感じる住まい
選び抜いたものだけと暮らす、「余白」を感じる住まい
古い団地に多い「壁式構造」。間取りを変えられない中、暮らしに必要なものを徹底的に見直し、生活のあり方を再編成して生まれたのは、ギャラリーのような住まいでした。
あわいをたゆたう家
あわいをたゆたう家
必要な機能を配置したら、間を土間と路地で繋ぐ。その路地が行き止まりなく外まで貫通していく家。家の中と外の境界を曖昧にするような戸建てリノベーション事例です。