ありそうでなかった木のドアパーツ
毎日のように触れる部分なのに、金属ばかりが選択肢となるドアの把手。
探してみると木製のものがないわけではありません。ただ、土台が金属になっていたり、ツヤツヤのコーティング塗装が施されていたり、求めている「木らしさ」が乏しいものばかり。
無垢の木を使った、手触りが心地いいものがあればと思っていたところ、『木のつまみ』をデザインしたCamp Designの藤田雄介さんが開発してくれました。
その名も『木のドアパーツ』。「ドアノブ」と「レバーハンドル」の2タイプをご用意しました。
シンプルなドアの格を上げる
ドアは、リノベーションの現場をはじめ空間づくりのときに、部屋ごとに合わせて選ぶのがほとんど。そのため予算の中で、意外と割合を占めるのがドアなのです。
インテリア性を確保するための重要なポジションになるので、空間に合わせたデザインや素材で統一したいところですが、数量があるだけになかなかすべてのドアにこだわるのは難しいもの。
ドアそのものをコストカットしても、毎日手に触れる把手にはこだわりたい。そんなときにぜひおすすめしたいのが「木のドアパーツ」です。
さりげない存在感ですが、これをひとつを付けるだけで、空間の印象を変えられる力があります。
例えるならば、白いTシャツに気のきいたアクセサリーひとつを着けるだけで素敵に見えるような、そんな感覚です。
細部に光る、職人の技
「レバーハンドル」の特徴は、持ち手も土台もすべて無垢のタモ材で仕上げられているところです。
木製のレバーハンドルと言えば、ぽってりとしたものや、金属と組み合わせたものが多いのですが、こちらはミニマルでシャープな印象。
ありそうでなかった華奢なデザインを叶えるために苦戦したのが、強度の問題でした。なぜなら木だけでレバーハンドルを作ろうとすると、折れてしまう可能性があるからです。
そこでハンドルを半分に割り、内側に鉄製の軸を仕込むことで強度を確保。職人さんの高度なテクニックにより、ほどんど接着面がわからない美しいプロダクトに仕上がりました。
ぬくもりがありながらも、きちんとスタイリッシュ。この絶妙なバランス感覚がたまりません。
「ドアノブ」は無垢のタモ材をそのまま削り出した雰囲気で、木の素朴さとゴロッとした形状が特徴。愛らしく、どこかホッとできる存在感が魅力です。
握って育てて、ぬくもりのある空間に
表面の仕上げには『蜜ろうワックス』を使っています。木そのものの魅力を最大限に生かし、手触りもあたたかく質感を楽しむことができます。
触れるたびに経年変化でゆっくりと変色し、表面は滑らかに。タモ材は使いこむことで艶が増すので、味わい深い風合いを目指すことができます。
子供部屋のドアなら一緒に成長をはぐくむことも。1日の終わりをリラックスして過したい寝室に選んでも素敵ですね。
住宅以外には会議室や病院など、緊張感を少しでも和らげたい空間にもやさしく寄り添ってくれる予感がします。
日々の所作にささやかな喜びを与えてくれるドアパーツを、ぜひ暮らしに迎えいれてみませんか。
開発パートナー:Camp Design inc. 藤田雄介