やさしさ半分、楽しさ半分
木目が美しいナチュラルでやさしい質感と、ポップで楽しげなカラフルな印象。なんだか普通は相反するような気がしますよね。
でも今回ご紹介の『カラー杉板』は、そんな2つの特徴を同時に持った素材かもしれません。
組み合わせるのが楽しくなるような豊富な色で彩られたこの杉板。色だけでなく、木目もくっきり美しく、杉本来の柔らかくやさしい手触りも楽しめます。
半分はやさしさで、もう半分は楽しさでできている、そんな素材なんです。
独特の立体感と手触り
この素材は、豊富な色に加えてもうひとつ特徴があります。それは、2種類の異なる表面の仕上げ。
まずひとつが、表面の一部を磨いてへこませ、木目を浮き立たせる加工を施した「浮造り(うづくり)」。
そしてもうひとつが、表面を軽く焼いて炭化させ、耐久性と耐火性を高めた「焼杉(やきすぎ)」です。
どちらも昔ながらの伝統技術で、手間を掛けて加工してできているんです。
木目が浮き出た表面は、光の当たり具合によっては立体的な表情を見せてくれ、またとても心地よい手触りを与えてくれます。
個性的な壁をつくっちゃおう
カラーは、浮造りが12色、焼杉が13色で、全部で25種類にもなります。
また、材の長さもSS、S、M、Lと4種類あり、組み合わせはまさに無限大。自由に考え、個性あふれる壁を創造してみてください。
でも逆に色が多すぎて困っちゃう……なんて人は、色数を抑えながら同系色で組み合わせたり、無塗装をメインとしつつアクセント的に色を加えていくなどすると比較的簡単にいい感じの壁ができあがるかもしれません。
ぜひチャレンジしてみてください。
日本人にとって身近な木材、杉
杉は、日本各地で採れることから、日本人にとっては昔から馴染み深い素材として使われてきました。この杉板も例外ではなく、静岡県を流れる天竜川の流域が産地の天竜杉と呼ばれる種類の国産杉です。
この天竜杉、江戸時代には船で関東まで運ばれて、建築材料として使われていました。江戸の建物の多くはこの天竜杉でつくられたと言われていて、とても古くから建築素材として親しまれてきた杉なんです。また、火事から建物を守るため、焼杉の技術もこの頃から使われていました。
現代的にポップにアレンジされつつも、しっかりとその歴史と伝統は生きているこのカラー杉板。あなたの家にも取り入れてみてはいかがでしょうか?
(担当:大橋)