お客様のお問い合せも複雑、電気の世界は難しい
普段は、カスタマーサポートチームとしてtoolboxのお客様対応にあたる、スタッフみんみん。日々、お客様からたくさんのお問い合せをいただくのですが、なかでも技術的な質問が多いのが、照明ジャンルの「直付け照明」や「スイッチ、コンセント」の分野。
この分野は、電気工事士という資格を取得した人が取り付けを行う必要があり、『トグルスイッチ』などは、施工中の職人さんからの質問も多いのです。
分からないことがあると、たびたび相談にのってくれている師匠。それが、「職人コラム vol.4」ではミュージシャンの顔を持つことも披露してくれた電気職人の見田諭(みたさとし)さん。
「How to make」のコーナーで『トグルスイッチ』の施工方法を披露してくれたり、ショールームの照明コーナーも施工してくれたり、いつも電気関係のサポートをしてくれている、頼れる師匠なのです。
「もっと、自分でも、専門的なお問い合せについて答えられるよう、電気の分野に詳しくなりたい!どうせなら、「第二種電気工事士」の資格を取れば、師匠と同じ土台に立って会話が出来るのでは?」
こうしてみんみんは、toolbox10周年イヤーのためのコラム企画が立ち上がった2020年の11月。突如、資格試験の勉強をはじめることになったのでした。
まずは筆記試験の勉強から
さて、試験日程が発表されたのを受けて、3月から本格的に勉強を開始。参考書を購入し、週1で2時間程度コツコツと勉強をしてきました。
4月、いよいよ願書を提出。toolboxショールームのある目白の郵便ポストに投函して、早めに神様にもお願いしておきます。合格しますように!筆記試験の日程は5月30日です。
筆記試験まで1ヶ月を切ったGW以降は、平日の夜も勉強の時間に。だんだん知識も増えてきて、勉強にも熱が入ります!!
筆記試験当日はみんなで応援に
いよいよ筆記試験当日!爽やかな初夏の陽気のなか、試験会場の青山学院大学へ。門の外から見送る私たちは、さながら受験生を送り出す母親の心境です。今までやってきたことを信じて、頑張れみんみん!
そして試験終了後は職人コラム製作チームでお迎えにも行きました。
ひとまず筆記試験お疲れさま!とおおいに労いたいところなのですが、筆記試験の合格発表から2週間後には技能試験が行われます。
このあとひっそりと自己採点をしたみんみん。これはもしかすると受かってるかも…!?!?ということで、合格発表を待たずして技能試験の勉強を始めることに。職人への道は険しい…
ドキドキの筆記試験合否発表
自己採点を信じて、フライングで技能試験に向けた勉強の日々。技能試験に必要な工具がセットになった通称『技能試験お受験セット』を購入して、配線図をノートに書きながら粛々と自己学習を進めていきます。
そんな受験生のアツい夏、いよいよ筆記試験の合格発表の日がやってまいりました。PCにかぶりつきで、受験番号を探します。
「あ…ある!」
合格者一覧に番号があったー!うおおおおお。おめでとうみんみん!まずは第一関門突破、すごい!とその場にいたスタッフみんなで喜んだのも束の間。いよいよ技能試験が現実のものとして迫ってきて、我にかえるみんみんなのでした。まだまだ続く、職人への道のり。
本格的に技能試験の勉強開始!
さて、技能試験では、試験会場で出題される電気配線に関する課題をその場で完成させる必要があります。使う工具の扱いにも慣れておかなければなりません。そこで!弟子入り予定の見田さんに、特別に技能試験の実習にお付き合いいただくことに。
まだ工具を持つ手もおぼつかないみんみん、さっそく見田さんに今の悩みを相談します。
「配線剥がしが苦手で、コードの被膜を剥ぐときに中の銅線にも傷がついてしまうんです…何かコツとかありますか?」
すると、見田さんの工具箱からスッと出てきたのがこの「VA線ストリッパー」。
これを使うと、周りの被膜だけをカットして、中の銅線を露出させることができるんです!すごい!この工具は試験会場にも持ち込めるとのことで、心強い!やはりプロが使う道具は、現場での仕事をスムーズにする工夫に溢れています。
さて、技能試験が2日後に迫るまさに直前のタイミング、またまた見田さんにお付き合いいただき2回目の実習です。この日は、見田さんがその場でセレクトした課題を、実際に時間内にやってみるという本番さながらの実習、いわば模擬試験です。
技能試験直前の模擬試験を終えて、あとはおさらいをして神頼みしてよく寝て試験本番に望んだのでした。
そして最終関門、技能試験へ
さて、試験当日。
なんと!!!!!見田さんのヤマがあたった!!!
驚いたことに、直前に聞いたポイントを網羅したかのような試験問題が出たのです。
というわけで、当日は落ち着いて課題に取り組み、無事合格通知を手にしたのでした。
有言実行!師匠の現場で実際にお手伝い
合格直後、見田さんへのお礼メールでお伝えした「サポートさせてください!」を社交辞令に終わらせないため、後日、見田さんと一緒に現場で配線工事をすることになりました。
作業しやすい格好に試験で使った工具一式を持って、施工現場へ。師匠に、コンセント(配線用差込接続器といいます)の設置作業を指示され、作業スタート!
一見スムーズなようですが、コンセントは床に近い場所にあるので、屈んだ状態で手元が見づらいなかで作業を進めることになります。あたり前のことですが、デスクの上で課題をやるのとは全然違う。
みんみんは1箇所あたり30分かかったところを、見田さんは1-2分で終わらせました。
「資格はとって知識は得たけれど、実践では気をつけるべきポイントがたくさんあり、やっとスタートラインにたっただけ。師匠にはまだまだ追いつけません。
師匠が1000なら、わたしはやっと1に立っただけをひしひしを感じます。」
こうして、無事資格試験に合格し、念願の師匠との現場入りも果たしました。 この経験を今後の仕事に生かしながら、みんみんの修行はこれからも続いていきます…
見田師匠、本当にありがとうございました!
さいごに
ここまで全5回にわたってお送りしてきた職人コラム、お楽しみいただけたでしょうか?こだわりの道具から雰囲気たっぷりのアジト、そして個性豊かなプライベートまで、知られざる職人さんの世界をたっぷりとお届けしました。
toolboxの商品がお客様の手元に届き、空間が出来上るのも、取り付けてくださる職人のみなさまのお力があってこそ。私たちtoolboxスタッフも、取材を通して改めて職人さんたちの魅力に触れ、ますます愛とリスペクトが高まりました。
toolboxには、全国のプロの職人、工務店のみなさまを紹介する「プロリスト」というコーナーがあります。お住まいの地域別での検索も出来ますので、ぜひどんな方がいるか検索してみてください。
まだまだ職人さんの登録は少ないのですが、今後toolboxとしても全国の職人さんと繋がっていきたいと願っています。みなさまにも、ステキな職人さんとの出会いがありますように。