サイトオープンから10年となる2020年の今年。いよいよ来月10月に、新しい商品展開となる『SETUP(セットアップ)』が発売開始となります。

その名の通り、toolboxで取り扱うアイテムを組み合わせて、セットとして販売する新シリーズ。このシリーズはセット販売だけにとどまらず、リフォームサービスへと発展していきます。

今回は、その気になる中身を発売に先駆けてご紹介。

どうしてセット?

僕らは2010年10月のサイトオープンから一貫して住空間を楽しく豊かにという思いで、自分らしい家づくりに必要なアイテムの企画・開発・販売を行ってきました。

一つひとつのアイテムをこだわりを持って紹介し、住まう人に自由に組み合わせてもらうことでその人らしい家を作り上げてもらいたいという願いが活動の根幹にあります。

この活動は今後も変わりませんが、一方でその人らしい住空間を手に入れてもらうには、空間そのものをそのままお届けすることも必要なのではないかという思いがありました。

どんな部屋にしようか考え始めるとき、多くの人がまずはイメージ探しから始めると思います。僕自身も自宅をリフォームするのに、理想の事例写真を探して妻と方向性を絞っていくというプロセスを何度も経てきました。

ただ、そのときに直面するのが、イメージをそのまま現場に落とし込めないという事実です。そうなる原因はいくつかあると思います。

  1. 写真で使われている材料がどこのメーカーのものかわからない
  2. わからないから似たものを探すが、組み合わせてみるとどうも違う
  3. そもそもイメージ写真と部屋のつくりが違う
  4. 事例を作った人と実際に施工してもらう人が違う
  5. 完成形がどうなるか完成するまでわからない
  6. やりたいイメージを伝えることで一体いくらになってしまうのか不安

海外のイメージ写真を参考にする場合には、特に顕著にギャップが出てしまうものです。

おそらく4番目の作り手が違うということが、なにより苦労する部分なのではないかと想像します。全く同じにならないことはわかっていても、重要なポイントがちゃんと伝わっているかどうか完成してみないと分からないというのは特に不安です。

実はこれ、イメージを受け取るプロの方も同じ思いなんです。完全にイメージ通りにならないことは明白だけど、いかに期待から外れないようにできるか、頭をひねらせる場面です。

このイメージと実際の不一致を可能な限りなくして、まるっと解決できないかという試みが『SETUP』なのです。

SETUPってどんなもの?

SETUPは部屋をひとつの単位として、機器やパーツ、床材や壁材、照明やコンセントまで、その風景を形作るための要素を全てひとつのパッケージにしてお届けします。

使う材料のサイズや面積は、部屋の大きさによって変わってくるものですが、あらかじめ算出し必要な量をセットしてあります。あとは現場の状況に合わせて足したい分だけを追加できるシンプルな形となっています。

いくらになるか不安という部分も、あらかじめ施工段階で発生することを想定して算出した工事費をしっかり提示させてもらいます。

もちろん日本の住環境を前提としているので、イメージからぶれることなく、そのまま再現できるものとなっています。

気になるSETUP第1弾はキッチン空間3種類を発表する予定です。というのも、キッチンこそ決めなければいけない要素が複雑で、組み合わせ方次第では使い勝手や出来上がりの印象が大きく変わる部分だからです。

新しい家を想像するときキッチンから考え始める人が多いように、家全体の内装を決めていく上で、キッチンに使う素材はリビングの素材に影響し連鎖的に他の部屋のデザインにも繋がっていきます。

逆を言えば、キッチン空間をしっかりイメージできれば家全体の方向性は決めやすくなります。そんな家づくりの要となる空間だからこそ、まず提案したいと考えています。

リリース後はキッチンを皮切りに洗面空間やトイレ空間、書斎やリビングなど部屋単位で継続的に増やしていきます。ラインナップが揃った頃には、部屋ごとにSETUPを組み合わせていくような、新しい家づくりのあり方も実現できるかもしれません。

新しい形のリフォームサービスへ

SETUPを導入してもらうために、材料のセット販売とリフォームサービスの2パターンを用意します。

材料販売の方は、新築やリノベーションをされる方をイメージしていて、選んだセットを依頼されている施工会社さんに取り付けてもらう流れです。他のアイテム販売と同様に材料屋さんとしておつきあいさせいただきます。

一方で、今お住まいの家をリフォームしたいと思う方には、施工してもらえる業者さんが見つからないという声を多く聞きます。なので『SETUPリフォーム』をはじめます。

素敵な家にしたいと思うとき、部分的なリフォームは新築やリノベーションと比べて、依頼できる先があまりないように思います。「リフォーム屋さん=素敵ではない」という先入観もあるのかもしれません。

でも、住んでいる家を部分部分で少しずつ手をかけてアップデートしていくような、家との付き合い方も選択肢として必要だと思っています。

また、きれいな状態の中古物件を購入して住み始めるときも、家全部に手を加えるのではなく、特に重要な部屋だけを重点的にリフォームする方法も広げていければと考えています。

まずは僕ら自身の本拠地である東京近郊のみでの受注受付開始となりますが、僕らが工事を手配するエリアを徐々に広げていこうと思います。そのためには、自分たちだけの手では足りません。同じ価値観でtoolboxのお客様と接してもらえる施工の仲間を必要としています。

もしこのコラムを読んでくれているプロの方の中で興味を持ってもらえる人がいたら、ぜひお問い合わせください。実際の現場でSETUPを導入してくれるリフォーム会社さん、工務店さんを全国で募集します。

みんなが自分好みの家に住めるような世界を、一緒に広げていきましょう。

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