見せる収納としての「棚」

家づくりにまつわるパーツをご紹介していきます。

機能性と見せる収納として、見た目のバランスで悩まれる方も多い収納パーツ「棚」。

一言に棚とは言ってもいろいろあるのですが、要は水平な面を作り出し、物をその面の上に置けるようにすることです。

部屋を広く見せすっきり使うのは、壁面を有効に使って、床にモノを置かないのがポイント。

では、見た目はもちろん、どんなところに気をつけて「棚」を選べばいいのでしょう。

棚板選びのポイント

棚は、棚板とそれを支持する部材に分かれています。まずは棚板を選ぶポイントを解説します。

「板の厚さと表面の面材」

一般的には木製が多いのですが、横長い広い面に重い物を載せると中央部分がたわみます。なので、棚板の厚さと面の長さの関係は重要。薄くて長いとたわみやすくなりますが、材料費は安くなり、見た目もシャープな印象になります。 逆に、厚みをもたせれば重厚な印象。空間全体とのバランスも大切ですが、シンプルなデザインをするときには、強度ぎりぎりの薄さを目指すのが一般的です。

また、棚板の素材は、載せる物・使う場所を考慮して選ぶ必要があります。 傷がつきやすかったり、水がつきやすい場合には、木は向きません。その場合はメラミン化粧板やガラスが使われます。

一方、手で触れる場所には、やっぱり木の質感をお勧めしたいです。無垢材もありますが、大きな面や奥行きのある面では、無垢材は非常に高価なものになるので、継ぎ接ぎされている物が一般的。また、突板合板を選ぶことで、表情豊かな木目でありながら、グレードの高い仕上がりになります。逆に最近は、足場板を棚板にしたいというご注文も増えています。床に敷くのはハードルが高くても棚板としてなら取り入れやすいですね。

木の棚板の場合は、その上に塗る塗装もポイント。

無塗装では汚れやすいため、保護目的に透明の塗装をすることが一般的です。 水に強いウレタン、木目を活かしたオイル、健康的な自然塗料や蜜ろうワックスなどがあります。BRIWAXを使えば、木をお好みの色合いに調整できます。

固定の仕方 機能性と見た目のバランス

脚をつけず、水平な面をつくるということは重力に逆らうことになります。落ちそうになる物を空中に保持するのですから、置く物の荷重によって固定の方法を変えなければいけません。一番シンプルなL字の棚受金物をはじめ、壁にビスで固定するのですが、きちんと下地部分を狙ってビスで固定する必要があります。そのあたりは、別途D.I.Y.コラムで詳しく解説しますので、お待ち下さい。

また、見た目をなるべくすっきりさせるには、側板とよばれるタテ方向を支える板のラインの見え方がポイント。既製品の収納を並べて使うと、どうしても側板が重なる部分が出てきてしまうもの。(写真左参照)オーダーメイドの棚の醍醐味は、お使いの用途にあわせ、壁を有効活用し、すっきりとした収納壁面を作り出せるところにあります。

また、棚板の位置は固定でいいのか、キッチンや本棚のように種類がバラバラなものに対してフレキシブルな可動性を持たせたいかも、最初によく考えましょう。可動式の場合は、便利さとひきかえにレール金物がタテ方向に見えてきます。

商品リリース予告

これから棚アイテムが続々アップ予定です。その一部をお見せします。

読み物コラムとしては、DIYの肝となる3大要素「揉む、貼る、塗る」のうち、まずは、ご自分でパーツを買って取付したい方のための「揉む」ためのテクニック、必要な道具などを解説するDIYノウハウコラムをリリース予定。お楽しみに!

募集

造り付け本棚」は、とにかく本が多い人のために開発されたtool。

toolboxでは、そんなtoolを随時開発しようと思っています。つきましては開発のために、こんな方を募集いたします。

ー靴がとにかく多い方
ー料理が好きで、調味料がとにかく多い方
ー大量にあるお気に入りのコレクションを見せたい方

などなど、こんなオーダーメイド収納をつくりたいという方、ぜひご相談下さい。

こんな記事もおすすめ

DIYのススメ その1「揉む」
DIYのススメ その1「揉む」
初歩的なDIYノウハウや知識を紹介。1回目は、棚などの取付に必須となる「揉む」。
DIYのススメ その2「塗る」
DIYのススメ その2「塗る」
初歩的なDIYノウハウや知識を紹介。2回目は、初心者におすすめな「塗る」。
DIYのススメ その3「貼る」
DIYのススメ その3「貼る」
初歩的なDIYノウハウや知識を紹介。3回目は、素材によって難易度いろいろな「貼る」。