「部分から」できる暮らしのアップデート
リフォームと聞くと、壁紙クロスの張替え、キッチンやユニットバスの交換、フローリングといった床材の張替えなど、老朽化した住まいを修復する改修をイメージするのではないでしょうか。
でも、ここで言う部分リフォームは違います。現状より良くすることに違いはありませんが、より今の暮らしと自分の好みに合うように「部分的にアップデート」していくことを指しています。
家づくりの場面では、どうしてもやりたいことを全て完璧に実現したくなります。しかし「好み」や「心地良さ」といったものは、それぞれのライフステージの中で変化を繰り返し、ずっと同じ状態にあるとは限りません。“必要なタイミングで住まいをアップデートしていけばOK”という気軽さで向き合えたら、家づくりがもっと身近なものになり楽しめるような気がします。
しかし、こういった部分リフォームはスケルトンにしてイチから間取りや内装をつくるフルリノベーションと違い、部分的に壊したり既存の状況に合わせる必要があったりと、実は小工事の割りに手間がかかります。また、住まい手が暮らしている状態で工事をすることから目に見えないコストがかかり、なかなかやりたがらないプロが多いのが実情。よく目にする部分リフォームサービスは設備機器や仕上げがパッケージ化された設備交換のリフォームがほとんどです。
ですが、『スタイル工房』は違います。設備機器も仕上げも自分で好きなものを選び、今の自分たちに合わせてつくる。そんなオリジナルな部分リフォームを叶えてくれます。
工事の対象範囲やどんな内容で工事がお願いできるのか、部分リフォームのサービスを行っているスタイル工房にインタビュー。「今の暮らしの、ここをもう少し変えられたら」といったお悩みをお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。
リピートのお客様がきっかけ。部分リフォームに力を入れ始めたスタイル工房
今回お伺いしたのは、戸建てリノベやフルリノベを数多く手掛けてきたスタイル工房。
工事規模の割に細やかな対応が必要となる部分リフォーム。
スタイル工房でも、少し前までは対応できる体制が整っていなかったそう。しかし、スタイル工房で新築住宅を建てたり、リノベーションをしたお客様が、今度は部分リフォームをしたいとリピートでご相談に来るケースが増加。また、リピートのお客様以外の、持ち家をリフォームしたいというご相談も来るようになりました。
そこで社内の体制を強化し、部分リフォームのチームを発足。少しずつ部分リフォームの対応を始めています。
リノベーション工事では設計や現場監督など役割ごとに分業制をとっていますが、小規模工事である部分リフォームはお客様の要望から現場の状態まで全てを把握できるように、一気通貫できるスタッフで対応できるように目指しているそう。そうすることで、イレギュラーなことが起こった時でも迅速に対応できるようにしています。
だからこそ、重要になってくるのが人材育成で、スタイル工房ではお客様の要望に適切に応えられるよう、自社で用意した倉庫で施工などの研修を行っています。
「プランが決まって工事にとりかかっても、既存部分と合わせていくのはなかなか図面通りにはいきません。そんな時は、僕たちが臨機応変に対応し、お客様に満足いただける完成イメージに近づけていきます」とはスタイル工房の現場監督さんの言葉。まさにお客様の満足を第一に考えていくスタイル工房の特徴です。
そんなスタイル工房が行っているのが、既存設備や間取りを活かした「ちょこっとリノベーション」。その内容をご紹介します。
きっかけは、設備交換からはじまる
スタイル工房の「ちょこっとリノベーション」は、キッチンや洗面などの設備交換のご相談から、床壁天井の仕上げをまるっと変える500万円くらいの工事まで広範囲に対応しています。
最初は「キッチンだけ変えたい」と言っていたお客様が、ヒアリングを進めるうちに「フローリングを変えたりカップボードも作りたい」とやりたいことが広がっていくこともあるそう。「部分リフォーム」が、本当は気になっていたことや、秘めていた希望に気づくきっかけにもなっているようです。
また、もう一つ多いご相談の種類が、「設備は新しく家の性能もばっちりだけど、内装が気に入らない」というものだそう。スタイル工房では、お客様の好みやライフスタイルを伺いながら、本当に必要な工事は何なのかを見極め、造作するところと既製品を使うところを配分し、予算をコントロールしていきます。
ケース1:始まりは、キッチン。そして、床壁天井とリビング全体までに
L字型で独立し、閉塞感のあったキッチン。お客様は、狭さを感じさせる間取りと水周り設備の老朽化も気になっていたそうです。そんなときにスタイル工房でリノベーションをしたご友人のお家を目にして、キッチンを部分リフォームすることを決めました。
最初はリフォームにあまり乗り気ではなかったご主人もプランのスケッチを見て「どうせならリビングも快適にしたい!」と積極的に参加されるようになり、最終的にキッチンからリビング全体まで対象範囲が広がっていきました。
キッチンを新しいものに取り替えるだけでも使い勝手は十分変わります。でも、「キッチンを変えたい」という要望の背後に、「どんな暮らしがしたい」という思いがあるのか。例えば、友人を招いて食事をしたり、夫婦で会話する時間を楽しみたかったり。そうした、今までの住まいの中で得られなかった暮らしのシーンを求めている場合は、キッチンから発展して周りの内装も変えていくことを提案していきます。
家ごと変えるのは大変だけど、一部屋だけならすぐにトライできそうですよね。気軽にイメージチェンジまでできるのが、部分リフォームの良いところです。
ケース2:築浅の中古マンションを買ったけど、内装が気に入らない
築7年のマンションを購入。まだまだ設備や内装はきれいな状態で改修が必要なほどではありません。ただこういった新築同然のお家でも、手直ししたいといらっしゃるお客様は少なくないのだそう。
もともと部屋数や収納は十分にお客様の暮らしにあっていたそうです。しかし、内装の雰囲気が好みではなく、「愛着のある家具や飾りたいアイテムがしっくりと馴染む空間にしたい」それがお客様の一番のご要望でした。
可能な限りコストを抑えるため、床や壁をなるだけ既存のものを使い、間取りの変更もしていません。
工事の内容は納戸から書斎への用途変更、キッチン笠木の交換、ダイニングテーブルなどの造作家具で工事費は350万円ほどでした。
マンション選びで、最初から「これだ」という物件に出会うのはなかなか難しいこと。
既製品の中でどこに手を加えたら温かみや、手触り感が加えられそうか、お客様が満足できるようにスタイル工房はそのギャップの部分を補っていきます。
部分リフォームは、「自分好みにカスタマイズできる手段」。そう思うと、物件を探す際も違った目線で探せるのではないでしょうか。
「自然素材」を取り入れて心地良さを大事にする
スタイル工房では、素足に気持ちのよい無垢材のフローリングや、湿気を吸収・放出する珪藻土など、自然の温かみのある素材をおすすめし、長く使われてはじめて良さが出る本物の素材を提案しています。素材は、住む人のライフスタイルに寄り添いながら、じっくりと時間をかけて変化していくもの。工業製品とはまったく違った味わいや心地良さを感じることができます。
「肩肘張らず、ありのままに、くらしを楽しむ」スタイル工房が大事にしていることです。
上の2事例は、間取りは変えず、部分的に仕上げやパーツを変えた事例。こうした事例を見ると、素材やパーツを変えるだけでも空間の雰囲気をガラリと変えられることがよくわかります。
今を活かしてチューニングしてくれるプロ
部分リフォームでは、「既存にあるものをどう活かすか」が仕上がりと費用に大きく影響してきます。
既存を活かしながら今の暮らしに住まいをアップデートすることに長けているスタイル工房。今の暮らしを新調したいと感じていたら、ぜひ相談してみてください。
pro list(プロリスト)
toolboxでは、商品を使ってくれたり、imageboxに空間づくりのアイデアを提供してくれる全国の家づくりのプロを「pro list(プロリスト)」で紹介しています。
toolboxの「pro list(プロリスト)」の特徴は、「スケルトンで魅せる」「DIY歓迎」「築古得意」など、各プロの長所や得意技を示す“ユニークタグ”で検索できること。
(「pro list(プロリスト)」については、コラム「家をつくるパートナーはユニークに探すべし!」もご覧ください。)
株式会社スタイル工房
スタイル工房は、リフォーム・リノベーション・新築を設計から施工まで一貫して請け負う、住まいづくりの専門店。
お客様に寄り添い「こんな暮らしがしたい」というお客様の想いを、経験豊富なプランナーが最良の選択肢やオリジナルプランで実現します。