新築戸建てというと、室内の間取りや内装から、外構まで、決めなくてはならないことがたくさんあって大変。
そんな大変な新築戸建ての家づくりをもっと楽しく手軽にできないかという試みとして、今回toolboxが提案する「SETUP」を、部屋ごとにはめ込んで、家をまるごとつくりあげる家づくりを実践しました。
SETUPは、キッチン、洗面、リビングなど特定の空間をtoolboxが最適なパーツで選び、一式まとめた状態で販売しています。
「SETUPを使って家まるごとつくりあげる」というのはどういうことか。私たちが行った家づくりの手順を、早速ご紹介していきます。
家の基準となる場所を決めて、まず「SETUP」をはめ込んでみる
新しい家を想像するときキッチンから考え始める人が多いように、キッチンを取り囲むリビングダイニングこそ、住む人のこだわりの過ごし方が見えて、お家の重要な顔になってくる場所です。その中でもキッチンは、決めなければならない要素が多い分、その印象が周りにも影響していく。だからこそLDKの雰囲気を決めるときには、壁や床の素材よりもまずはキッチンの雰囲気をどうするか、から決めていくと、思い通りの空間づくりがしやすいかもしれない。
私たちは、この家で暮らす人をイメージして、まず、キッチンスペースに合う「SETUP」をはめ込んでみることから始めました。
「お友達を呼んで、好きな料理を振る舞いながら、会話を楽しみたい。」「シンプルだけどお洒落なカフェのようにして、友達に素敵と言ってもらいたい。」そんな人が過ごせるキッチン空間にしよう。
はめ込んだのは、「キッチンSETUP-01」。
お気に入りの家具で揃えたダイニングテーブルと椅子に合うように、敢えて、木製のキッチンでまとめたSETUPです。
料理しながら、友人と会話を楽しんだり、勉強している子供を見ていられる、そんな隣り合わせになったキッチンとダイニング。木製の素材が居心地の良さをプラスし、つくりたい空間の形が見えてきました。
SETUPの中でアイコン的な役割になってるスクエアの白のタイルもまた、こだわりの料理道具や調味料を主張せずに引き立ててくれる存在。セットされた全体感も大事だけど、その中に「ここが好き」と一目惚れするチャームポイントがあるのもSETUPのいいところ。
そして、なんといってもSETUPは、SETUPをベースに自分好みにカスタマイズしていけるのが魅力です。基準となる形があるからこそ、チグハグにならず、変更したり、足したりしていける。今回は、レンジフードの色をブラックに変えたり、お玉掛けをハンガーバーに変えたりして、空間にメリハリをつけていきました。
「SETUP」をどんどんお部屋の中で横展開
同じように、洗面スペースにもSETUPをはめ込んでいきます。
今度はどのSETUPを入れよう、なんて悩むことはしません。キッチンと同じ素材の材料をそのまま洗面にも転用していくのが家全体の統一感を守れるポイント。
使ったのは、「洗面SETUP-01」。
洗面空間と言えば、顔を洗ったり、洗濯したり、日常使いで必要な何かを洗うための場所。そこで、「時間を過ごす」という感覚はあまり持たないと思います。
今回の洗面スペースは、鏡の前で深呼吸して自分と向き合ったり、子供と一緒に会話を楽しんだり、一息の余裕を感じられる場所にしたかった。そんな空間に、寛ぎの印象をもたらすバーチがここでもちょうどよくはまっていきました。
シャンプーや洗剤など日用品のストックが溜まりやすい洗面は、大容量の収納をつけてしまいがちですが、居心地の良さを考えたセットアップは、引き出し収納も用意してなかったり、収納スペースを最低限の日用品をしまえるミラー裏の最小限にとどめてます。
空いてるスペースによく使うメガネや化粧品、好きな小物やグリーンを置いたりして、自分でお気に入りの空間にしていけるのも嬉しいところ。
SETUPは、その場所での時間の過ごし方を考えて細部まで落とし込んでいるので、そのまま悩まずはめこんでも、暮らしを豊かにしてくれます。
同じ素材を各所に侵食させていく
キッチン、洗面と落とし込んだら、今度は同じ材料を各所にどんどん侵食させていきます。
キッチンで決めた木の素材感のテーマをそのまま床・壁・天井に延長し、同じ雰囲気で合わせていく。天井は、より木を感じられるように「木の構造現し仕上げにしたほうが天井高があがって気持ちいいかも」とアイデアが自然と広がりました。
キッチンの背面に用意したカウンター収納。こちらもキッチンに合わせて、同じバーチ材のものを選んでいきました。
壁面の棚板に使用した金物はレンジフードのブラックに合わせて鉄製のリングの棚受けを入れてアクセントにしています。
リビングの隣に位置する家事室。ここにもバーチの面材を連続し、物干しに使えるハンガーパイプに鉄素材をプラス。
さらに2階へも、木、鉄、ブラックの雰囲気を繋げていきました。
こうして、キッチンを基準にして、家全体のマテリアルがどんどん決まっていきました。
「SETUP」は、家づくりを進めていくまず基準になるもの
まずはプランニングのスタートに、SETUPを選んではめ込んでみてください。
必要なもの、なくてもよいもの、こだわりたいもの、ゼロベースだと検討さえつかなかったことが、SETUPがあることで、どんどんイメージが広がっていく。そうやって理想の「マイホーム」の形へと繋がっていくはずです。
「SETUP」は、新築、リノベーション、リフォーム問わず、家づくりの素材として使用可能。
自分仕様の家づくりを始めるきっかけとして、手軽に使ってみるツールになったら嬉しいです。