小ぶりでレトロな丸型の『陶器スイッチ』。
こちらは電気工事が必要なので、前提として「電気工事士」の免許が無いと取付けできません。しかし、日本のスイッチは四角が主流なので、丸型スイッチはプロでも取付けたことの無い方も多いはず。だから電気屋さんにお願いしても「このスイッチどうやって付けるの?」と戸惑ってしまっても致し方ありません。
そんな時に参考にしてもらおうと、今回は丸型スイッチの取付け方法を紹介します。
丸いスイッチに挑む
今回はtoolboxスタッフの自宅リノベーションで「陶器スイッチ」を取付けてもらいました。
新築や壁を新設する場合は、スイッチ用にベニヤ下地を入れてもらうのがベストですが、今回は間取りを変えずにリノベーションしたため、既存の石膏ボード壁に設置します。
石膏ボード壁の場合は、下地が入った壁よりも少し手間と注意が必要でした。
こちらがスイッチの裏側。ネジ付き端子が3つ出ています。片切りと3路の接続方法は説明書をご覧ください。
片切りとは普通のON/OFFスイッチ、3路とは階段のような2ヶ所でON/OFFする回路のことです。
まずは穴あけ
石膏ボードにドリルとボードカッターで穴を開けます。ここまでは電気屋さんならお手のもの。
説明書にも記載がありますが、壁に空ける穴はW25mm×H35mmまでとしてください。
次に、石膏ボード壁の場合は木ネジだけでは落下してしまうため、石膏ボード用のアンカー(プラグ)を打ちます。スイッチ本体からはみ出ないよう、なるべく細いものを使ってください。今回は4×20mmを使用しました。(スイッチの本体直径は58mm)
ボードが崩れてしまわないよう、慎重に丁寧に。
プロにお任せするので心配ありませんが、曲がっているとかっこ悪いので水平器での確認も必須です。
電線の接続
今回は電線の先端をネジの径に合わせてニッパーでくるりと曲げて挟みました。
こんなに綺麗な円を一発でつくれるようになるには、何年も経験が必要とのこと。
この方法の他に、圧着端子+絶縁キャップの取付けもおすすめです。プロでないと「何それ?」というマニアックなパーツなため、画像を載せておきます。
しっかり絶縁しましょう
こちらは絶縁テープ。電気を通さないテープです。絶縁しないと、埃に着火して火災の原因になります。
ビニールテープそっくりですが、全然別ものですからね!!電気屋さんなら誰でも持っていますのでご安心を。
はい。がっちりしっかり巻けました。これで安心です。
電気工事はこれで完了。
今回は片切りのため、2点だけの接続でした。
本体を取付け
ドライバーを使ってアンカーにビスを揉んで固定します。
この取付けの上下で、レバーを上にしたらONになるか、下にしたらONになるかが決まります。希望があれば事前に伝えておきましょう。
最後にフタをするように、上部の陶器パーツと真鍮リングを回しながら被せて完成!!
手間はかかるがやっぱりかわいい
こういった配線はアナログで、今では珍しくなりました。
現在ではスイッチ機器も進化し、簡単に施工できるよう改良されています。なので、職人さん曰く陶器スイッチの取付けは“一般的なスイッチの8倍面倒”なんだそうです。
非常にスイスイ取付けていただいたので、素人の目からだと簡単そうに見えるのですが、熟練の技術があるからこそなんですよね。スイッチとコンセントは家の中にたくさんありますから、たしかに大変な作業です。
取付けてくれた職人さんに会う事ができたら、ねぎらいの言葉をかけてあげてください。
この方に取り付けていただきました
今回、電気工事を行ってくださったのは、電気工事士の見田さん。実は音楽活動も行っていて、アーティストな一面もあります。
見田諭 (有限会社本間電気)
toolbox工事でお世話になっている電気職人さん。
露出配管をきれいにおさめてくれるリノベーション工事の頼れるパートナー。
「スイッチ交換ひとつから、電気工事にお困りの際は、お気軽にご相談ください。」
mitatake※me.com ※を@マークに変えてメールにてお問い合わせください