主な材料・道具
- 「かかった費用」は2022年8月時点のランドリーハンガーパイプの商品価格のみとしています。
主に洗濯やアイロンがけなどを行うための場所として設けられる「家事室」。
洗う、干す、アイロンをかける。洗濯に関わることを一つの部屋で行うことができるため、効率良く家事をすることができます。
今回はそんな家事室の中で必須のアイテムとも言える、洗濯物干しのためのバー『ランドリーハンガーパイプ』の取り付けについて紹介していきます。
取り付け場所は新築戸建を建築中のスタッフ竹沢家。工事中の家にお邪魔して取り付けてきました。
まずは家事導線を考えて取り付け方を決める
早速取り付け方の紹介。と、いきたいところですが、今回の目的はただパイプを付けるだけではなくて、快適な家事室をつくること。そうなってくると家事導線も気になるポイントですよね。
竹沢がどのように考えたのかも聞いてみました。
間取りについて
まず、間取り的には洗面脱衣所に洗濯機が置かれてあり、その隣に家事室が設けてあります。
脱衣所で脱いだ服はそのまま洗濯機に入れられて、洗濯機で洗った洗濯物はカゴを使わずにそのまま干せる距離感。無駄がなく、とてもスムーズな動線が生まれています。
また、家事室をつくろうと思ったとき、湿気についても気になるところだと思います。竹沢家の場合はというと、冬の時期は湿気を逆に利用することも考えているそうです。ドアを開けてリビングダイニング側に潤いをまわし、暖房による乾燥を和らげる計画なんだとか。
なるほど。家事室奥が深い。考え出すと楽しくなってきますね。
パイプの形状について
もう一つ、家事導線で竹沢が大事にしたのは、ランドリーハンガーパイプの形状です。
そもそも、ランドリーハンガーパイプは拡張性のある商品で、水平パイプと吊りパイプの組み合わせ次第で直線上に長くすることはもちろん、曲げてL字配置、コの字配置などにすることも可能です。
竹沢の家では洗濯機から出して干すまでの動きやすさと、生活するうえで洗濯物との干渉するストレスがないように「L字配置」で取り付けることに。
パーツの選び方&高さの考え方について
ちなみに、使ったパーツの組み合わせはこちらです。
吊りパイプH400×4本
水平パイプW700×1本
水平パイプW1200×1本
水平パイプW1500×1本
水平パイプをW1200とW700で微妙な長さで分けているのが少し気になるかもしれませんが、これは窓に吊りパイプが被らないようにするため。完成したらどう見えるか注目してみたいと思います。
また、高さについても気になるところだと思いますが、一般的な天井高がH2400mmなのに対して、この部屋の天井高はH2200mmと少し低め。竹沢の身長が155cmですが、H400mmのパイプで問題なく服を掛けられて、使わない時も邪魔にならない計算です。
H2400mmの天井高の場合は、170cmくらいの背が高めの人ならH450mm、165cmくらいの人ならH500mm、155cmくらいの人ならH600mmの吊りパイプを選ぶのがおすすめです。
取り付けには下地が重要
家事導線にあわせて取り付ける形が決まったら、ここからは取り付ける前の下準備。
「下地の確認」です。
今回ランドリーハンガーパイプを取り付けるのは、石膏ボードにクロスを貼った一般的な仕上げの天井。
そして下の写真が石膏ボードが貼られる前の天井の様子です。
今回に限らず、ビスを打ち込む際にはこの裏側に隠れている木材の「下地」と言われる箇所にビスを打ち込むことが必須です。下地が入っていない石膏ボードにだけビスを打っても、支える力がないためすぐに落ちてきてしまいます。
特にランドリーハンガーパイプは濡れた洗濯物を干したり、場合によっては植物を掛けたり。パイプの重量とあわせてそこそこ重い状態になると思いますので、万が一にも天井から落ちてきて怪我することがないように、下地の確認はしっかりと行います。
今回は新築の現場ということもあり、パイプを取り付ける位置にはあらかじめ下地材を補強して入れてもらいました。(下地剥き出しの状態の写真で見える、L字に入っている太い木材のこと)
後付けでランドリーハンガーパイプを検討の方で「下地の探し方を知りたい」という方は、下記の記事でも下地について詳しく紹介しています。参考にしてみてください。
取り付ける位置に印付け
下地の位置を確認したら、ビスを打つ時にずれることがないよう印を付けていきます。
今回はどこに下地が入っているかわかっているので、コンベックスで壁からの距離を測って位置を出します。
直接天井に印を書いてしまうと間違えた時に消せないので、マスキングテープを貼ってその上から印をつけます。
こんな感じ。
これを吊りパイプ分準備していきます。
全ての印付けが完了したら、本番のビスを留めていく前に下穴を開けます。
下穴と言っても、本番のビス打ちをするためのガイドになればいいので、深く穴は開けず、少し跡がつくくらいで大丈夫です。
マスキングテープも剥がし、取り付けるための下準備が全て完了。次は本番のビス打ちです!
吊りパイプを取り付ける
ここまできて、ようやく主役のランドリーハンガーパイプの登場です!
まずは吊りパイプを下穴に合わせて付属のビスで打ちこんでいきます。
インパクトドライバーを垂直にして、しっかり力がかかるように打つのがポイント。
このときにビットが長いと打ち込みやすかったです。
吊りパイプ合計4本取り付け完了。
最後にこの吊りパイプに水平パイプを組み合わせていきます。
水平パイプを組み合わせ
吊りパイプと水平パイプを付属のマイナスビスを使ってドライバーで留めていきます。
間にワッシャーを挟むことをお忘れなく。
忘れがちな細かいパーツですが、ゆるみを防止する重要なパーツなのです。
ちなみに、ここからは取り付けの選手交代。
撮影時は夏休みということで、スタッフの子供も参加。1人で取り付けるのはかなり大変な作業なので、抑えてくれる人がいると助かります。
特に水平パイプが長いと一人で支えようと思っても腕がプルプルして安定しません。
必死に腕伸ばして支えてくれてありがとう!
さて、もうここからは簡単。2人がかりなら後はドライバーをひたすら回すだけ。
……と思いましたが、2本目、あらま噛み合わない。
一本づつ完璧に締め切ってから次の組み立てにいこうと考えていましたが、そうするとパイプの微妙なずれが吊りパイプ2本の間で調整できなくなってしまいました。
一度締めたマイナスビスを少し弱めてもう一度チャレンジ。
取り付けてたスタッフ:「あ、これまだ結構硬い」
撮影してた私:「え、カメラ片手に私も抑えようか?」
と、頑張って撮ったのがこちら。
すっごいブレましたが、その時のパイプを頑張って抑え込まんとする私たちの様子が想像できていいかと、このまま次に進むことに。
特に連結パイプ部分は抑えなくちゃいけないパイプが多くてちょっとだけ大変です。
でも、この後からは、全てゆるくビス留めして、順々に締めていく。という形にしたのでとってもスムーズに取り付けられました。
細かい調整って大事ですね。
全部取り付きました!
日々のお洗濯が快適な家事室完成!
家族3人分の洗濯物も余裕を持って干せる家事室ができあがりました!
機能的に使いやすいのはもちろんですが、すっきりしたランドリーハンガーパイプが、見た目も心地よい空間に変えてくれています。
家主の竹沢もはじめて服が掛かったのを見て「なんか、お店のディスプレイみたい!」と感動。
窓も相まって、家事室に良い風景が生まれています。
家事室をつくりたい。と、検討している方は参考にしてみてください。
(橘川)