今まで壁を塗ったり床を変えたり、色々と手を加えてきた我が家。今回のDIY挑戦は、なんともう第4段!
最初にチャレンジした時から少しは成長できたような気もしつつ、まだまだなとこもありつつ……今回も温かい目でご覧いただけたら嬉しいです。
襖を変えたい!
今回、手を加えたいのは、自室の和室にある襖(ふすま)。
前回『アイアン塗料』を塗った、造り付けのタンスの隣にあるこの襖です。
天袋(上段)は既存のままで、地袋(下段)だけ白いクロスに貼り直した状態だったのですが、なんだか白く浮いて見えていました。
タンスを塗ったり照明やカーテンを付け替えたりこの部屋に手を加えていくうちに、周辺がアップデートされていくのにこの襖だけ真っ白で変わらない様子に「なんだかなー」と思っていました。
でも、梁や畳だったり、襖があるこの和の雰囲気はすごく好きなので、和の感じは無くさず、この襖を活かしていきたい。
そのため、襖を貼り替えてアップデートさせていくことにしました!貼り替えるのは、色味と質感が好きでいつか使ってみたいと思っていた『織物壁紙』。
「織物壁紙」は、表面は綿や麻で、裏面が紙の天然素材でつくられた壁紙。布ならではの表情や温かみがあるのが特徴です。
そんな「織物壁紙」の中で今回選んだのは、ジュート(麻)。和の要素を活かしていきたい私にとって、しっかり編まれたからこそ出る質感とキャメルの色味がイメージとぴったり合ったのです。
壁紙では珍しいざっくりとした織り目が特徴なのですが、それゆえプロによる施工でも壁紙の繋ぎ目が目立ちやすいもの。また、自然素材のためビニルクロスと違って水分量によって伸び縮みしやすく、季節、気温、湿度非常に敏感な壁紙です。
そのため、商品ページの施工についての説明には「この壁紙の施工には技術が必要な素材となりますので、DIYには不向きです」と記載が。つまり、DIY初心者にとって施工は難しめな壁紙だということなのです。
そんな前情報がありながらも、施工チームに相談したら「やってみたらいいんじゃない?」と背中を押してもらったので、今回は「失敗してもいいから、とにかくやってみよう!」という気持ちで挑戦していくことに決めました。
私の様子をみて、自分にもできそうかどうかの判断軸として見ていただけたらと思います。
妄想を実現できる?まずは、現状把握から
妄想が固まったら、次はどうやって施工していくのか確認します。
襖に壁紙を貼る場合、まず大事になってくるのが襖の種類。
襖の中にも種類があり、それぞれ構造が異なります。その襖の種類により適した素材と貼り方が変わるので、対象となる襖の見極めが大事になってきます。
襖には、木素材でできた中子骨に何層にもわたる紙が貼られているのが特徴の「本襖」とベニヤでできた重たくしっかりとした「戸襖」。軽量素材でできた「ダンボール襖」と「発泡スチロール襖」があります。
自宅のふすまを観察して見ると、表は真っ平だけど固くない。叩いてもぼこんぼこんと襖全体が揺れるだけで紙の存在しか感じられず、木の音はしません。
表面を触ってみても何層にも紙が貼られているようで構造までは掴めなかったので、裏側も確認してみることにします。
後ろ側は何層にもなっている感じがせず、構造が掴めそうだったので、押しながら触ってみると、障子の桟のような骨組みを感じました。
また、我が家の襖は隙間ができるほど歪んでいましたが木枠で襖を囲むようになっていました。
ということで…..我が家の襖は「本襖」なんじゃないかと判断しました。
本襖は古来からある襖。昔はよく使用されてきた種類で、木枠と中骨子の上に茶ちり、胴貼り、袋貼り、ふすま紙と重ねて貼ってあります。
中骨子によって内部に複数の空間があり、複数の紙を重ね合わせているため、高温多湿の場所で使用しても中が腐りにくいのが特徴。しっかりとした構造なので、手入れさえきちんとしていれば50年以上もつことも珍しくないんだそうです。
すでにもう40年以上経った我が家の襖。これからも大事に使っていきたいなと思いました。
襖は表裏の片側にだけ紙を重ねすぎてしまうと、反りの原因になったり、強度も落ちてしまう恐れがあります。何度か貼り直している場合は、最下層のふすま紙まで残し、それより上の部分は剥がすことをおすすめします。
今回は、以前自分で貼ったクロスをちょびっとめくってみたら、剥がせそうな予感がしたので、このクロスは剥がして、元のふすま紙の上から貼っていくことにします。
また、以前は外枠を取らずに、内側の紙の部分に合わせて貼っていたのですが、今回は扱いにくいとされている「織物壁紙」。伸び縮みしやすいので端部がめくれてきやすいですし、なるべく綺麗に仕上げたいので、外枠を外して襖に巻き込むようにピンと貼っていこうと思います。
また、襖は片面だけ貼ってしまうと戸が反ってしまう可能性があります。織物壁紙を裏面に貼るのはもったいないなと思ったり、どれだけ反ってしまう恐れがあるものなのか確かめてみたいなという気持ちがあったり……今回はその可能性を理解した上で片面だけ施工していこうと思います。
そんなこんなで施工のイメージが湧いてきたところで、壁紙を注文するためにコンベックスで襖のサイズを測ります。
「織物壁紙」のジュートは、W915×L5500mmのロールごとでの販売。
自宅の襖の横幅は880mmだったので、少し余裕をみても、W915mmのジュートで足りそうです。同じ襖の中で継ぎ目があるとかなり大変そうだなと思っていたので、一安心です。
そして、高さは襖4つ分の高さを足したら4646mm。1ロールの長さ5500mmは越えないので、1ロール購入すれば大丈夫そうです。
そして、もう一つ用意に注意すべきものは、「糊(のり)」。
「織物壁紙」の施工説明書には、壁に使用する前提で希釈不要のウォールボンド(壁紙用のでん粉系接着剤)を使用することと書かれていますが、今回は襖。壁用の糊を使用するとバリバリに固くなってしまうおそれがあるため、「障子、襖用の澱粉糊」を使用することにします。
ちなみに、ダンボール襖と発泡スチロール襖の場合は、芯材が弱いため、糊を使用すると乾燥時に発生する壁紙の縮みでふすまが反ってくる場合があります。そのため、糊の効かない対象物には、両面テープなどで工夫する必要があるかもしれません。
作業当日。準備して枠を取り外す
いよいよ作業当日。
今回は自室の畳の上で作業を行うので、いつも通り養生して畳を守ります。
ブルーシートを広げて、その上の両側の端にマスカーをつけてビニールを伸ばし、重なり合ったビニール部分をマスキングテープで固定します。
余談ですが、このマスカーを貼る時に、一気に伸ばしすぎてしまうと、テープの部分にビニールがついてしまい、後で必死に剥がすという写真のような状況になってしまいます。
結局取ることができなかったため、一気にやろうとせず少しずつ床につけていくようにしましょう。
作業する環境が整ったら作業開始!襖を外します。
襖を取り外したら、枠を取り外す前に枠がどこのパーツのものだったか分かるようにマスキングテープで印をつけます。上下左右とふすまの番号を書きます。
イメージはこんな感じ。
今回は襖が4つあるので、バラバラになっても後で取り付けやすいような印付けが大事になってきます。この作業のことを番付といいます。
全部書けたら枠を取り外していきます。
我が家の襖は、上下の枠は上から釘を打って固定されていて、左右の枠は折れ合い釘で引っかかるように固定されていました。
他には、スクリュー釘で固定されている場合もあります。
左右の枠を上下の枠で覆うようにして固定されているので、最初に作業をするのは上下の枠から。
インテリアバールを活用して、枠と襖の隙間を広げていこうと思ったのですが、結構びたっと固定されているので、バールだとなかなか入り込ませられない。
バールだと襖を傷めてしまう可能性があるので、最初は写真の奥に本当にかすかに写っているヘラを使用して隙間にのめりこませました。
隙間に入り込めたら、グイグイと動かして、さらに隙間を広げていきます。
この時、一箇所に集中的にやるのではなく、釘のそばを中心に満遍なく広げていき、全体的に隙間をつくるのがポイント。
緩まってきたら、枠を広めに持って上下にぐりぐり揺らしながら、ゆっくり引いていきます。
そうするとスッと抜けます!
ちなみに、引かなくとも、隙間を押し広げているうちに取れる場所もありました。
枠を取っても釘がそのまま襖に刺さっているところがあります。
今回、釘は新しく交換するのでバールでとっておきます。
上下の枠がとれたら、今度は左右の枠。
我が家は、折れ合い釘を使用した襖なので、隙間から釘の向きを確認して、その向きに合わせてスライドさせます。今回は上から下に。写真でいうと左から右にスライドさせます。
スライド!と思ってふたりがかりで引っ張ってみたのですが、びくともしない。
ということで……木槌で叩いて外していくことにしました。
枠は傷つきやすいので、当て木をして木槌でたたきます。
左右の枠は上下の枠を外したことで、襖よりも飛び出てるようになっているので、当て木を添えるだけで枠にヒットします。
トントンと叩くと、思っていたよりもすぐにスッと枠が取れました。
こんな釘が襖についています。
この作業を反対側も行い……無事に全ての枠が取れました!
枠の方に釘が残っていたのもあったので、枠についた釘を先に取っておきます。
釘の先端に当て木をして、叩く!この時は結構力を入れて叩きます。
反対側に釘が出てきたらテコの原理を活用して、バールで取る。
当て木に使用したのは、実は以前ショールームから持って帰ってきていた燻蒸フローリングのサンプル。こんな風につかってもそこまで凹んだり傷ついたりせず、フローリングの強さを密かに感じました。
引手をとって、クロスを剥がす
小さな釘の頭が少しでてくるので、マイナスドライバーを使ってさらにかき出します。
すると、ここまで釘の頭が出てきました。
最後に出てきた釘の頭をニッパーで引き抜いて完了です。
今回は張り替えた後に同じ引手をつけず新しい取手をつけるのですが、もう一度付け直す方は大事に保管しましょう。
のちほどこの引手の凹みは塞いでいきます。
次は、上から貼っていた白いクロスを剥がします。
織物壁紙は下地の凸凹を拾いやすいため、なるべく元のふすま紙まで剥がしてしまわないよう、慎重に。
ゆっくり引っ張ります。
近くでみると綺麗に取りきれてないですが……そこまでぼこぼこした感じでもないのでこのまま次に進みます。
「織物壁紙」をカット!
ここでいよいよ「織物壁紙」の出番です。
ロールされた状態で届くので、広げます。
巻きぐせがついていると作業しにくいので、今回は早めに別の場所に広げて置いておきました。広げて置いておく場所が取れない場合は、逆方向に巻いて、丸まったふすま紙を伸ばしましょう。
そして、枠を外した襖を「織物壁紙」の上に置きます。
ここで襖の大きさにカットしていくためにサイズ感を確認していきます。
最初は折れ合い釘があったのもあり、ふすま本体の厚みの半分程度を覆えるサイズに調整。しかし、織物壁紙は厚みがあるので跳ね返ってくる力が意外と強そう……。
ということで、もっと大胆に後ろまで巻きつけることにしました。襖に合わせて折って跡をつけておきます。
釘の部分は壁紙をカットして外に出す想定です。
左右上下どの面も統一して同じくらいに覆えるようサイズを測ります。大体40mm。
左右はカットせず、ぴったりなサイズ感です。
下はカットが必要なので、40mmのところに等間隔で印をつけていきます。
今回はその場にあったコンベックスで測ってしまいましたが、差し金のほうがきっと正確に測れると思います。
等間隔に書いた印に合わせて、線を引きます。
そしたら、線に沿ってカット!
最初はカッターで切る予定だったのですが、下に敷くものも無かったですし、はさみの方がいいかも?とはさみで行いました。
ひっかかるとほつれていってしまうので、切れ味の良いはさみでやるのがおすすめです。
2枚目は1枚目と重ねて線を引いてカット。
小さい方も同じように襖に合わせてカットします。
糊(のり)を準備して貼っていく
次に行うのは、糊の準備。
今回使用するのは、障子・襖用の糊。希釈が必要なものなので、水を加えて混ぜ合わせていきます。
壁紙の全体は薄めの糊を塗り、端の方は濃いめの糊で塗っていくので、薄めと濃いめ、2種類の糊を用意します。
まずは襖の縁用に濃いめの糊を用意。
プラスチックの大きめなトレーの上で、糊の上の方をカットして糊を絞り出します。
水を含まないとかなりぼてっとしていて、粘度が高いです。
1袋の内容量は300gなので、だいたい6割程度の水、180mlの水を加えていきます。
ところがここで失敗が……。
糊をほぐすことなく、そして一気に水を加えてしまったため、混ぜてもこんなにポロポロに。
10分ほど無心で混ぜてもなかなかこのつぶつぶ感がなくならず、だいぶ苦労しました……。その後も混ぜ続けてみたものの、最終的にもさらさらには出来ず、許容範囲だなと思うところまで混ぜました。
そんな反省を活かして、今度は襖全面に塗る薄めの糊を用意していきます。
加える水は糊に対してだいたい7割程度の210ml。
最初に糊をほぐしてから、すこしずつ水を加えて混ぜていきます。
するとこんなにさらさら!
改めて商品の裏面の説明を確認してみると、「水を少しずつ加えて混ぜましょう」と記載がありました。しっかり読んでから作業すべきだったと反省……。
個人的にはホットケーキミックスの粉を混ぜるときと同じだったんだなとすごく納得。同じものを同じだけ混ぜていても工程によってこんなに出来が変わってしまうことを実感しました。
全体に塗る時はさらさらの糊で塗れることがより重要になってくると思うので、糊を作る時はぜひ参考にしてください。
「織物壁紙」を貼る前に、最後に引手の凹みのカバーをします。
この時、使用するのが「茶チリ」。襖の下貼り紙で、ふすまを貼る前に全体に貼るとより良いもの。今回は一部補修のために使用しちゃいましたが、紙が破れていたり、クロスがうまく剥がしきれなかったところもカバーできた方が良いです。
なかなかに薄い紙。それを凹みよりも少し大きめにカット。
薄めに作成した糊を縁にさっと塗って。
カットした茶チリ紙を置きます。飛び出てしまった糊は手で拭っておきます。
ここまで前置きが長くなってしまいましたが、ついに「織物壁紙」を貼る工程がやってきます。
カットしたものは巻きぐせがまだついていたので反対に丸め直してくせを直します。
面積が大きいほど施工が難しくなってくると考え、まずは小さい方から。感覚を掴みながら進めていきます。
裏面にひっくり返したら、薄めの糊を全体に満遍なくのりハケで塗っていきます。
「織物壁紙」の場合は、厚みがあるので糊の量を気持ち多めにすることを意識します。
そのあと縁10〜20mmの幅に濃いめの糊を塗っていきます。
「織物壁紙」はオープンタイムは必要ありません。糊をつけてから貼り合わせるまでに時間をあけず、すぐに貼り付けます。
糊を付けた後10分以上放置しないようにさっと次の工程に進みましょう!
糊を塗ったらすぐに裏返し、襖が中心にくるように位置を調整。
おさえハケを利用して、空気を中心から外側に向かって押し出していきます。
表面を強くこすると織物がほつれたり一部だけつやつやっと表情が変わってしまったりする可能性があるので、力を入れすぎずおさえハケで丁寧に行います。
そして、この1個目の作業をした時に、下の襖紙とふすまに隙間がある感覚が。何度すーっと空気を抜くようにしても、よれよれした感じが止まらなかったのです。
そこで、もしかしたら、もう一枚紙を剥がしてもいいのではないかと思ってきました。
この話は後で対処するとして、一旦先に進みます。
全体の空気が抜けたら、ひっくり返してフチの部分を抑えます。
ですが、抑えてものりは瞬間的な粘着力が弱いので、すぐに剥がれてきてしまいます。
どうしようか頭を悩ませながら、ここでも一旦作業を進めていきます。
重なり合う角の部分は綺麗に収まるようにカット!
次は釘の部分。
グッと押し当てて位置を確認してから、それに合わせてカッターでカットします。
通してみるとこんな感じ。ぴったりハマってはないですが、まあいい感じ。
後で枠を付けるのに重要な場所なので、この時に大事なのは見栄えよりも根本まで釘を出すようにすること。しっかりと釘の機能を無くさないようにします。
そして、もう一度、濃いめの糊を縁に塗っていきます。
壁紙自体よりもこっちの方が糊が定着しやすそうだと思い、襖の裏側本体に塗ります。
そして、グッと押しながら貼り付け。
浮いてしまう対策として何かいい方法はないかと考え、今回は急遽、自宅にあったホッチキスを使用。
しかし、文房具のホッチキスは力が弱いため、タッカーという建築用を使うのが最善だと思います。
文房具用のホッチキスなので、やはり木に弾かれてうまくぱちっとできない時もあるのですが、上手くいくと意外といい感じにできることも。
等間隔にホッチキスで留めていきます。
全部できました!
と思ったのですが、左右で全然巻き込み具合が違いました。まあ、でも後ろ側は見ないので、大丈夫でしょう。次からは気をつけます。
では、次の襖にいきましょう。
先ほど貼った時にもう1枚剥がせるのでは?と思い出したので、恐る恐る剥がしてみます。
すると、するする〜と剥がれる。
出てきたのは、なんと和風の柄!こんな柄が潜んでいるとは。
上に何枚も重ねられてきたのがわかり、時の流れを感じました。
新たに襖紙を貼る時はできるだけ紙を剥がしてあげた方が強度があがるそうなので、チャレンジしてみるのも大事です。
大きい方も同じように「織物壁紙」を裏返して、糊を塗っていきます。
面積が大きいので塗っているそばから乾いてくるので、2人がかりで。
今度はしっかり襖が中心にくるように置いて。
そして、中心から外側に向かっておさえハケで空気を抜いていきます。
追加で1枚剥がしたことで、さっき感じた「空気がある感」がなくなりました。綺麗に貼り上がりそうです。
そしてホチキスでまたパチパチと留めていきます。
貼り上がったら乾燥させます。貼った瞬間は写真のように多少よれていても、時間をかけて乾燥するとだんだんピンと張ってくるので心配せず気長に待ちましょう。
乾燥させる時に注意すべきなのは、環境を変えて急激に乾燥させてしまうこと。
急に乾燥させると縮んでしまうので、窓を全開にしたりエアコンの風が直接当たらないよう気を付けましょう。
そもそもの環境状態も、湿気があると伸びるふすま紙の性質から、湿気の多い時期が良いとされています。そのため、雨の日や梅雨の時期、比較的湿度の高い夏に行うのがおすすめです。
もう一踏ん張り。枠と把手を取り付ける
1時間ほど乾燥させたら、枠の取り付け。今回は1日で仕上げようと意気込んでいたので、すぐに枠を取りつけてしまいましたが、完全乾燥はおそらく1日はかかるかと。時間に余裕がある方は時間をかけてしっかり乾かすことをおすすめします。
取り外す際につけた数字と位置の情報を元に、左右の枠から取り付けていきます。
外す時に枠には番号を書いたのに、なぜか襖自体に番号を記載していませんでした。「きっとこの襖だよね」と合わせてしまったので、みなさまは襖にも番号を書くことをお忘れ無く!
まずはスライド式の左右から。折れ合い釘の位置と穴を合わせてはめ込みます。
そうしたら、次にずれないように上からしっかり抑えます。
取り外しの時とは逆の方向の下部から、上に向かって金づちでたたきます。この時も枠は傷つきやすいのであて木をかかさずに。
この時に枠の上から力をかけて押さえないと上にずれて枠が綺麗にはまらないので、上から抑えてもらって私は打つことに集中します。反対側の出具合も確認しながら、しっかりハマるまでたたきましょう。
この頃はもう夕方。最後の力を振り絞ります。
左右の枠が済んだら、上下の枠を取り付けます。
枠の位置を合わせ、クギを打ち込みます。以前のものはさびていたので新しいクギに変更です。
ホームセンターに行ったらふすま用の「ピンパ釘」というものがあったので、今回はそちらを活用します。
釘は以前取り付けられていた場所に打つと緩いので、被らないようにずらした場所に打ちます。
出来上がったら、一旦はめてみる。
すると壁紙をつけて厚みが出たからでしょうか、はめるのも精一杯でスライドするのもだいぶ固くなってしまった襖がありました。
ここで登場するのが、やすり。自宅にあった荒めのやすりで少し削ってみます。
下の部分は元々塗装もされているわけでなく見えることもないのでそこまで懸念点はないかもしれませんが、周辺の塗装を剥がしてしまわないように注意します。
ハマってくれるように祈ってざらざらと。
最後の仕上げに把手を取り付けます。
使用するのは『アイアン把手』の平板、110mと70mm。襖の大きさに合わせてサイズを変えて購入しました。
合わせてみるとこんな感じ。主張も強すぎず、でも心許なくもないこのデザインがちょうど良い!手を引っ掛けてみてもスライドしやすそうな気がしました。
位置は前回取り付けていた把手の跡があったので、そこに合わせて取り付け。襖の枠は細くて割れやすいので、下穴をあけてゆっくりを取り付けていきます。
ちなみに、引手から把手に変えると把手が干渉して完全開放できなくなります。今回は枠の端につけたのでそこまで気にする必要はないかなと思いますが、一応そのことは認識しておくといいかなと思います。
できたら、裏返しにして次の日の朝まで乾燥させます。
糊の匂いは強くないので、生活への支障は特にありませんでした。
完成!
1日放置して糊を乾かしたら取り付けます。
一枚一枚取り付けたら……完成!
昨晩やすりで削った襖も、乾いたらすっとハマるようになっていました!乾いたことで少し縮んだのでしょうか。やすりで削る前に一晩置いてみてから検討する方が良さそうです。
乾く前はふにゃっとしていた壁紙も乾いたらすっと真っ平に。一晩経ってみると思っていたよりも綺麗に貼れていて安心しました。
こうして引いてみると私の部屋にすっごくマッチしていて、大満足!
みる角度によって色味や陰影が違って見えますし、質感がとても上品。自室の質がまた一段と上がった気がしました。
把手も理想通り。ごつくないですが握った時に安心感はあって開け閉めしやすいです。「織物壁紙」との相性もいいんじゃないかと思いました。
ベッドの正面がこの襖なので、毎日起きるたびにこの風景に感動している日々。
今回はなかなかの挑戦DIYでしたが、一緒に作業してくれたスタッフの助けもあり、大成功の出来でよかったです。とっても気に入ったので、一階の襖も「織物壁紙」に張り替えようと思っています。
手を加えてアップデートし続けられる環境で本当にありがたいなと実感しつつ、また次は何をしようかともうすでに妄想を膨らませています。
次の挑戦もお楽しみに!
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