所要時間
2日
かかった費用
算出不能

主な材料・道具

平バール
平バール
基本の道具工具 BOSCHインパクトドライバー(ビットパーツ付き)
基本の道具工具 BOSCHインパクトドライバー(ビットパーツ付き)
¥33,000
基本の道具工具 げんのう
基本の道具工具 げんのう
¥1,180
基本の道具工具 丸ノコ
基本の道具工具 丸ノコ
¥10,400
サンダー(電動やすり)
サンダー(電動やすり)
角材
角材
パーティクルボード
パーティクルボード
荒板
荒板
ラワン材
ラワン材
床用ボンド
床用ボンド
  • 今回は既存の荒板と他の現場で余った資材を使ったので費用を算出できませんでした。

土間に「縁側」を加えてみたら?

ツールボックス工事班(TBK)が「既存を極力壊さず、既存を活かしながら手を加えて空間全体を変える」という実験的リノベーションに取り組んだ『studyroom#1』。

物件は築56年のマンション。元の間取りは、和室が2つある2LDKで、「2つも和室はいらないな」ということで、バルコニー側にあった和室は、既存の床仕上げを撤去して土間にしようと思っていました。そこでふと思いついたのが、「窓辺に縁側があったら?」というアイデア。

土間にする前の和室。窓の外にはバルコニー。

着想のきっかけは、解体途中の現場で、畳の下の荒板が半分残った状態を見たこと。全面土間にするよりも、窓辺に床があったほうが、窓の外と部屋の中につながりを感じられるのでは?と思ったのです。

畳を撤去し、荒板と下地を途中まで解体した元和室の様子。

また、『studyroom#1』のリノベテーマは、“既存の間取りや内装を極力活かす”こと。「ただ躯体現しの土間にするのじゃ面白みがない」という気持ちもあったりしました。ということで、既存の荒板を活かして、縁側をつくってみることにしました。

窓の外は抜群のビュー。この長所を楽しめる窓辺にしたいという気持ちもありました。

『studyroom#1』では他にも、I型キッチンを2つに切ってL型キッチンにリメイクしてみたり、和天井に穴を開けて折り上げ天井にしてみたりと、スケルトンから新しくつくり直すリノベーションではない、既存の内装を活用したリメイクアイデアを各所に散りばめてリノベーションしました。他のアイデアたちもぜひ、ご覧ください!

〈How to make〉
I型のシステムキッチンを2つに切って、L型にリメイクしてみた
和室の天井を切って、折り上げ天井にリメイクしてみた!
フローリングを塗装でリメイクしてみた
コンクリートブロック壁に穴を開けて、洗面台をつくってみた

『studyroom#1』の全貌はこちらの記事で紹介しています。

『studyroom#1』ついに完成。“既存を活かすリノベ”でここまで変わった!

 

荒板を取り外して床下地を撤去する

窓辺だけ、既存の荒板と下地をそのまま残すことも考えましたが、壁仕上げや配線作業の邪魔になってしまうので、一旦全て撤去することに。荒板だけ取り外して、下地を作り直して貼ることにしました。

荒板は再利用するので、割ってしまわないように丁寧に剥がしていきます。

躯体のモルタル床の出っ張っている部分は、歩行時に引っかかってしまうので、タガネやグラインダーという道具で削って、なるべく無くしておきます。

小さな出っ張りをドリルドライバーで削れないかやってみたものの、グラインダーの方がやりやすかったです。

縁側の下地をつくる

まっさらになった躯体床に、縁側の下地を組んでいきます。

角材をカットして束と根太を作り、組み合わせて下地を作ります。今回使った角材は、LVLと呼ばれる積層材。反り・割れが少ないという特徴があります。他の現場で使って余っていたので使いました。

躯体のモルタル床は不陸(凸凹のこと)が多いので、仕上げ面の高さが水平に揃うよう気をつけながら、束と根太を組んでいきます。

そこへパーティクルボードを載せて、ビスで固定します。

他の現場で余った物があったのでパーティクルボードを使いましたが、合板であれば他の種類でも大丈夫です。

下地が完成!縁側の奥行きは60cmで、成人男性(175cm)もゆったり寝転べるスケール感。

ここから荒板を使って仕上げていきます。

荒板を載せる

荒板の幅が板ごとに違っていたり、縦に割れているものもあったので、板幅をランダムにすることにして、割れを避けるように縦方向にカットを入れました。

今回は板方向が外に向くように、短手方向に貼っていきます。ランダム幅に切った荒板を、下地の奥行きに合わせた長さにカットしていきます。

カットしたらヤスリをかけて、バリ(出っ張りやトゲ)をとって滑らかにしていきます。今回はサンダー(電動やすり)を使いましたが、紙やすりを使って手でやするのでも大丈夫です。面も小口も丁寧にヤスリ掛けします。

幅を細くした板と太い板をパッチワークするように並べていきます。この時点では接着せず、まずは板の並びを決めていきます。

板の並びが決まったら、床用ボンドで固定。念の為、フィニッシュネイルも打って留めておきました。荒板の小口側にはラワン材を取り付け、あとは乾燥させるだけ!

完成

既存の荒板を再利用した縁側が完成!「土間から縁側に上がって、その先はバルコニー」という、不思議な空間構成が生まれました。

荒板を貼る前は、パーティクルボードのままでもいいのでは?と思ったりもしたけど、ラフな荒板の表情が、躯体モルタルの土間にしっくりなじんで、空間の一体感が出た気がします。

窓辺まで土間にしていたら掃き出し窓との段差が生まれますが、窓の手前を縁側にしたことで、バルコニーへの出入りもしやすくなりました。

寝転んだり、土間に足を下ろして腰掛けたり。窓を開けて、バルコニー側に足を下ろしてもいいですね。「縁側」をプラスしたことで、窓辺が「バルコニーへの出入り口」から「過ごす場所」に変わりました。土間の使い道も、バルコニーの利用機会も、グッと上げてくれる気がします。

グリーンを置く場所にするのも良さそう。荒板のラフな表情に緑が映えます。

リノベーションでも人気の土間空間。床仕上げを全部撤去して土間にするのもいいけれど、既存の荒板を再使用して縁側をつくってみるというアイデアもぜひ、参考にしてみてください。

ツールボックス工事班|TBK

toolboxの設計施工チーム。

住宅のリフォーム・リノベーションを専門に、オフィスや賃貸案件も手がけています。
ご予算や目的に応じ、既存や素材をうまく活かしたご提案が特徴です。

 

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※毎週水曜日の13時から15時まで、東京・目白ショールームに施工チームがいます。工事に関するご相談も承っておりますので、この時間もご活用ください。

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テキスト:サトウ

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