何でもない布の目隠し
「もはや、ただ布を吊るしただけのようなカーテンが欲しい。」toolboxの男性スタッフのそんな一言がきっかけでした。
一般的にカーテンは、たっぷり生地を使ったドレープが美しいとされており、その高級感と上品さはどこか女性っぽい印象があります。
しかしそれが自分の部屋には似合わないので、もっとすっきりした目隠し布でいいといった理由からでした。
「布」と言っても、素材や色、質感はさまざま。簡易すぎると安っぽく、みすぼらしく見えたりも……。
「ただの布」と誰もが思う馴染みのある布でありながら、垢抜けた表情を持っている。そんな生地を探していました。
気取りのない生地
シーチング生地ってご存知ですか?もともとシーツ用としてつくられた生地で、肌触りが良く通気性に優れた、綿の平織り生地です。
昔はカーテンにも使われていたそうなのですが、縮みやすくしわになりやすいため、いつしか化学繊維に取って代わられてしまいました。
しかし、洗って縮み、自然なしわのできたシーチング生地は、素朴で、適度な厚みがあって、でも軽やかで、気取りがない。
求めていたのは、まさにこんな生地でした。
休日のリラックス感を
こだわったのはリラックス感。たとえば、パリッとアイロンをかけたシャツとジャケットではなくて、Tシャツとデニムが似合うような、休日感漂う雰囲気のカーテンに仕立てました。
スタイルは「フラット」と「ハトメ」の2つのみ。カラーは生成り・ホワイト・グレーの3色です。
カーテンっぽさを抑えるために、生地の端部の縫い代を1cmと細くして、「ただの布」感を表現しました。
「ハトメ」はあえて小さい金具にし、間隔も広めに。ワイヤーを通したり、ロープやフックで吊るしたり、オリジナルでつくった『S字フック』と組み合わせていただくのもおすすめです。自由にアレンジして使ってください。
クローゼットの目隠しやベッドルームの間仕切りにするのもおすすめです。
ゆるい部屋に似合います
無骨なインテリア、シンプルミニマルなお部屋、団地や築古のレトロさを活かしたリノベ部屋など、ラフでゆるいインテリアに合わせてほしいカーテンです。
いちばんラフ感のある生成りは、古材や鉄との相性も良く、ナチュラル過ぎない男部屋にしたい人向き。趣味のものが雑多に溢れた空間でも様になります。
ホワイトはシーツ生地ならではのカジュアルな清潔感があり、幅広いインテリアに似合いますが、アンティークやレトロな雰囲気ともマッチします。
グレーは真っ白な壁の殺風景なお部屋でも、適度に落ち着いた雰囲気をつくることができておすすめです。
軽やかな薄さですが意外と透けにくく、『ガーゼカーテン』との相性も抜群です。
遮光性は期待できませんが、リビングやクローゼットなら問題ないでしょう。我が家は寝室で使っていますが、朝日を浴びて目覚めるのは気持ちがいいものですよ。
お届け後、そのままの使用はもちろん、水で濡らして手でくしゃっとすれば、好みのしわ感に調整もできます。
洗うと縮みやすい生地ですが、あらかじめ縮めているのでご家庭での洗濯も可能です。とはいえ、天然素材は呼吸しているので、乾燥する環境や湿気の多い季節で伸縮をします。その辺は気にしないという、ゆるい感覚で受け止めてもらえれば嬉しいです。