新発見の色味
「黒木(くろき)」との出会いは、伐採した原木から材木を製材・加工をしている工場でした。
杉フローリングの材料となる杉板は、野菜や果物と同じように、その状態や色味・グレードで選別されるのですが、全体が黒ずんでいたり、黒っぽいムラが入っているものは「黒木」と呼ばれ、分別されます。
「白木(しらき)」が良しとされてきた日本の習慣の中で、「黒木」は「色が良くない」と判断され、フローリングの材料からはじかれていたのだそう。
しかし実際の「黒木」を見てみると、その灰色がかった色味がなんとも渋い。そんな「黒木」独特の雰囲気に可能性を感じて商品化したのがこちらの『黒木フローリング』。
「ナチュラル」や「和」の代名詞的に用いられてきた従来の杉フローリングのイメージを変える、和洋さまざまなテイストにマッチする可能性を持った無垢フローリングです。
微ラフ=美ラフ
その渋い雰囲気を生かすべく、表面はラフに仕上げています。でも、粗すぎると室内には使いにくい。試作を重ね、「表面はソフトにヤスリを当てつつ、原木から切り出す際にできるノコ目の表情を潰さない範囲で!」という、絶妙なテクスチャーを実現しました。
見た目はクールですが、杉本来のやわらかく温かみのある触り心地も魅力のひとつ。ラフなテイストのフローリングに憧れるけど、質感が気にかかって踏み切れなかった、という方にも安心してお選びいただけるフローリングです。
黒木だからできた床
灰色がかった渋い色味や、ノコ目によるラフな質感など、「黒木」がもともと持っている良さを最大限生かしたこちらのフローリング。余計な加工や塗装をしないことで、結果的に価格も抑えることができました。
とはいえ「黒木」は1本の丸太からわずかしか出ない、ある意味希少な材。ほかではなかなか手に入れることができない、レアなフローリングなのです。
躯体むき出しのラフな空間や古材を使った空間、インダストリアルなテイストなどに合わせるのはもちろん、きれい目に仕上げた空間にアクセントとして取り入れてみるのもおすすめです。
無垢ならではの素材感と、ほどよい主張を兼ね備えた黒木フローリング。
リーズナブルな価格とフレキシブルな存在感で、床仕上げの新たな定番になり得る予感を抱かせるフローリングです。