ざっくり、脱力派
帆布でカーテンを作ったら、かっこいいんじゃないかと思ったんです。ざっくりとした厚めの生地と、使い込んでよれっとした脱力感が好きで探してみたのですが、帆布のカーテンって、ありそうでなかなか無い。
それもそのはず。洗うと縮むし、色落ちしてムラもできる。日焼けもするしでカーテンには向かない生地だから。
でも、カーテンってそんなに洗う?色褪せた帆布って、むしろかっこいいよね。と思う人も少なからず居るのではないでしょうか。そんなデニム感覚で帆布を愛してくれる人に使ってほしくて作りました。
タフでひねくれ者
さあ、この生地、ピシッ!スルッ!ストン!と、綺麗なドレープ(ヒダ)はつくれません。綿100%の丈夫な帆布は、よれるし、生地にハリがあって広がるから、カーテン生地のように素直に言う事を聞いてくれません。一般的なプリーツカーテンには向かないのです。
なので販売するのはドレープ無しのフラットタイプのみ。カーテンに優雅さはいらないという男前な部屋におすすめです。
とはいえ、ジャパンメイドの8号帆布は、目がしっかり詰まっているから透けづらく遮光性の高い素材。目隠しや日除け効果は問題ありません。一度洗ってから縫製しているので、驚くほどの縮みは無いので心配は無用です。
生地は2色
カラーはオールドカーキとベージュの2色。オールドカーキは緑というよりもグレーブラウンといった印象の深い色合い。ベージュはグレーがかったくすんだ色味です。
特殊加工によりヴィンテージな風合いを出した生地は、古材との相性もばっちりです。ミリタリー好きにもどうぞ。
ステッチに、アパレル感
帆布というとバッグのイメージがありますよね。丈夫だから作業用のエプロンや、ポーチなんかにも良く使われます。こういったアパレル小物では縫い目がデザインになっているものも多い。
一般的なカーテンは縫い糸の色を極力目立たないようにするのが普通ですが、「帆布っぽさ」を楽しみたくて、あえて糸の色を変え、縫い目を目立たせました。実はこのステッチデザイン、長い生地をまっすぐ縫うことが難しいので、カーテンの縫製工場はすごく嫌がる作業なんです。それは、きれいめカーテンだと少しの歪みも目立つから。
ところが、生地がラフだと少し歪んでる程度では気にならないから不思議なものです。裾部分の縫製も、一般的なカーテンは裾の折り返しが大きいのですが、ステッチがかっこ良く見えるように、あえて折り返しを少なくしています。
オールドカーキ生地にはベージュ糸で、ベージュ生地にはカーキ糸でステッチを入れました。
ハトメもつくりました
ハトメとは、「鳩目」と書いてアイレットカーテンとも呼ばれます。
プラスチックのフックではなく、ハトメカーテンは写真のように輪っかの金具をポール(バー)に通して使います。
プリーツカーテンが装飾的なウェーブに対して、ハトメカーテンはすっきりとしたカジュアルなウェーブなので、男部屋にもよく似合う。窓だけでなく、間仕切りや収納の目隠しにもおすすめです。
径4cmのハトメは『アイアンカーテンレール』の太さにもぴったり合うので、ぜひ一緒に使ってほしい。黒いアイアンレールに似合うように、黒ニッケル製のハトメを選びました。