スギとヒノキのフローリング
日本のスギとヒノキと言われると、伝統的な和のイメージがあるかもしれません。でも実は、現代の空間にマッチした、ナチュラルな仕上がりの事例が増えているのです。
古き良き木の魅力を遺憾なく発揮した空間は、堅苦しさどころか、落ち着きのある上質な雰囲気に仕上がります。
一度記憶を呼び覚まして、スギとヒノキの香り、そして手触りを思い出してみてください。あのふわっと心にまで染み渡るような香りと、触り心地の柔らかさ、滑らかさ。
日本人だからなのでしょうか。遺伝子に組み込まれているとしか思えないほどに、私はこの2つの木には心惹かれてしまいます。
柔らかさは温かみを生み出します
ヒノキはスギよりは強度のある材ですが、どちらも数あるフローリングの材種の中では柔らかい材に含まれ、この柔らかさが最大の特徴です。
柔らかさは、傷がつきやすい反面、それだけ繊維中に空気を多く含んでいるということ。この繊維中の空気が保温性を担保してくれるのです。
他の硬い木のフローリングと歩き比べていただければ違いを明確に体感できるくらい、足裏に温かみを感じることができます。
靴を脱いで素足で生活する日本人のフローリングとしては、最適な材料です。
経年変化を味わう
「傷がつきやすいのは、ちょっと……」と思われる方もいるかもしれません。でも、その家に住む人色にフローリングが“染まっていく”と思えば、傷も愛おしくみえてしまうと思うんですよね。
また、無塗装でのご提供になりますが、『蜜ろうワックス』などを塗布すると使い込むほどに、そして塗り重ねるごとに味わい深くなる姿をお楽しみいただけます。
長く使って経年変化を楽しめるのもスギとヒノキの魅力なのです。
間伐材が日本の森を育む
最後に、商品名にもある“間伐材”について、少しだけお話しさせてください。
人工的に手を加えて木を育てている人工林というものがあるのですが、そこでは過密に植えたものを適宜間引いていく“間伐”を行うことで良質の木材を得るという手順を経ます。その過程で発生するのがこの“間伐材”。
間伐を行わないと、木々が生い茂って地表面に光が届かず下草が発生しません。下草が発生しないと土壌浸食が進み土砂災害を引き起こしたり、植生の多様化が失われ野生動物が里山に下りてきたり、花粉の大量飛散などに影響が出るとも言われています。
ちなみに国内における林のうち、人工林の割合は4割程。その実に8割もが放置され、荒れてしまっているのが実状のようです。
日本の森を育て、再生させるために、各地で間伐材の利用と活用が叫ばれているのです。
洋材も魅力的ですが、日本の材の魅力を再確認して日本の森を育んでいきませんか?