細くすっきりとした見た目。(オーク)

暮らしの中にある手摺

色々なお宅に遊びに行くことが多い私。

ある時、2階へと案内されて手摺に触れた時に、違和感を覚えたことがありました。「他のお部屋はとっても素敵なのに、手摺だけ浮いている……?」

掴まるだけの強度はないと困るけど、そんなに大袈裟に守ってもらわなくても構わない。凝った見た目じゃなくて良いけれど、偽物の質感はどうも好きになれない。「もっと“普通”で良いのにな〜」と思っていました。

この手摺を見た時に腑に落ちました。

求めていたのは、お部屋で使うシェルフやテーブルみたいに、暮らしの中にある道具のような存在だったのです。

マット仕上げの木と、ムラのある黒皮鉄が、周りの仕上げを引き立てる。(オーク)

木と鉄の心地よい組み合わせ

手摺は、壁に引かれたラインのように、ついつい目で追ってしまうもの。だから、目に馴染みの良い姿であることが大切だと考えました。

女性の手にも自然と収まるサイズ感。(アッシュ)

手摺棒の見付は細く、それを支えるブラケットは溶接跡なくすっきりと。マットな木目と、黒皮鉄のムラのある質感がその場の空気を和ませてくれます。

溶接跡がなくすっきりと、自然なカーブのブラケット。(オーク)

また、手に自然と収まる輪郭になるように、手摺棒はわずかに角を面取りしています。触った時に木目や節のわずかな凹凸を感じるのも無垢材ならでは。

木と鉄、汎用的な組み合わせでありながら、そこにあるとどこかほっとする、暮らしに溶け込む存在に仕上げました。

角をわずかに面取りした手摺棒。(オーク)

玄関には、縦型をどうぞ

空間の雰囲気を邪魔しない、自然な存在の縦型手摺(オーク)

玄関やトイレで動作を支えたり、折り返し階段の中央に設置する際に使えるよう、「縦型」もご用意しました。

「縦型」は手摺棒が細めになっています。握ったときに親指と他の指が重なり、力が入りやすいサイズです。

手摺棒とブラケットのサイズや形状は異なりますが、素材や表面の仕上げは同じなので、シリーズで合わせても違和感なく使っていただけます。

握りやすいサイズの手摺棒。(アッシュ)

長く使うものだから

家づくりで、あまり話題に上がることのない手摺の存在。

改めて考えてみると、そもそも既製品の手摺は安全性や、汚れや傷に強いこと、取り付けが容易なことに配慮されたものばかり。

もちろん、それも大事な要素ですが、一番大切なのは自分が「これでいい」と思えることなのかもしれません。

木目のはっきりした「アッシュ」はモノトーンの空間に似合う。

例えば、『棚受け金物』と『フリーカット無垢材』で棚をつくるように、toolboxではスタンダードな素材の組み合わせをリビングだけなく階段室や玄関にも。

照明や小物など、合わせるものを選ぶことが楽しみになったり、使う度に嬉しい気持ちにさせてくれるはずです。

長く使うものだからこそ、自分が納得して選べることが当たり前であってほしい。

この手摺が、そんな選択肢の一つになれれば嬉しいです。

担当:山下 / テキスト:岩崎

手摺に関連する商品コラム

鉄の手摺
鉄の手摺
¥25,000~
階段をミニマルに
1cm単位でオーダーできる、鉄の手摺です。ミニマルな見た目は、空間の引き締め役に。仕上げは「黒皮」と「焼付塗装」から選べます。
木の手摺
木の手摺
¥8,300~
階段に寄り添う
木の質感が感じられる、棒の部分はもちろん、受けの部分まで全部木でつくられている手摺です。