ちょっとだけ小さいサイズのキッチンが、空間づくりまで変えてくれそうな予感。(ブラック W1500×D600)

ミドルサイズ宣言

キッチン選びをしていて気付くのは、どのメーカーも同じようなサイズ展開をしているということ。ファミリーサイズは幅2100mmから始まり、2400、2550、2700mmといった具合に。

でも実際の現場では、柱と壁の間に設置したかったり、キッチン室に冷蔵庫と一緒に並べたかったり。一般的なラインナップより、もう少しだけ小さめのキッチンが欲しい場面に出くわします。

では、と小さいキッチンに目を向けると、一人暮らし用の質素なものばかり。質感や個性を求めると、ちょっとだけ小さめサイズが欲しいだけなのに特注品で高くついたりします。

今回着目したのは、そんなケースで活躍する一般的なサイズ感より少し小ぶりな幅1800mm以下のキッチン。小さめでも、質感の良い天板や選べる面材など、toolboxのオリジナルキッチンとして遜色ない仕様になっています。

小さめでも質感の良い面材でラインナップ。つまみの穴あけ加工も可能です。(シナ W1500×D600)

ちょっとだけサイズが小さくなったことで、ちょっとだけ間取りの計画が自由に。ちょっとだけコストがセーブできるから、その分、少し冒険してみようかなと思えてくる。

何やら、キッチン空間づくりまで変わりそうな予感。

その名も『オーダーミドルキッチン』。長らくすっぽり抜け落ちているジャンルだった“ミドル”なサイズのキッチンづくりに注目していきます。

選べる、組み合わせを楽しめる

手持ちの家具や小物、器と馴染みの良い、自然な存在感。(バーチ W1500×D600)

色で遊んでみたり、一面タイル貼りにしてみたり。本体のコストが抑えられるから、大きなキッチンでは実現しづらいこだわりだって、詰め込むことができる。それが、ちょっと小さめなキッチンの特権かもしれません。

「オーダーミドルキッチン」は、キッチン本体が主役になるというよりも、壁・床など、周囲の仕上げと調和しやすく、空間のつくり込みを楽しんでいただける形状と素材にこだわりました。

面材の選択肢は5種類。木本来の質感を活かした「ラワン」「バーチ」「シナ」と、低圧メラミンを使った「ホワイト」「ブラック」。

厚みわずか1cmのステンレス天板は、鈍い光沢のバイブレーション仕上げ。正面から見た姿もスッキリと、軽やかな印象です。

ブラックやホワイトの水栓とも相性の良い、光沢を抑えた天板。壁の仕上げに合わせて「バックガードあり」も選べます。

収納を計画する場合『オーダー吊り戸棚』や『木製キッチンカウンター』など、同じ素材を使ったシリーズで組み合わせて、統一感を持たせることもできます。

合わせる素材の幅が広く、手持ちの家具や器とも馴染みの良い、自然な存在感のキッチンです。

上部のキャビネットと素材を揃えれば一体感が生まれます。(ラワン W1500×D600)

つまみの似合う扉です

toolboxで展開している、個性豊かなつまみのラインナップ

余計な凹凸がなく、フラットな形状の扉。等分に割付けされた扉が並ぶ姿はそれだけでもスッキリ見えますが、つまみをつけて個性を出すこともおすすめしたいです。

そこで「オーダーミドルキッチン」は、別売りのつまみとの組み合わせを楽しんでもらえるよう、扉に穴開け加工をしてお届けするオプションもご用意しました。

例えば「ラワン」に『鋳物キッチン把手』のクロームを合わせて。コンクリートや鉄など無骨な素材でまとめるのもよいですし、100mm角の白タイルを背景にした、レトロな雰囲気にも似合いそう。

深い色味の「ラワン」に、クロームの光沢を合わせて。

「ホワイト」に『木のつまみ』をあわせて柔らかな雰囲気に。写真のように白でまとめたり『窯焼きボーダータイル』など色むらのあるタイルをアクセントに効かせてみるのもおすすめ。

マットな質感の「ホワイト」にタモの木目が映えます。

小さな部分ですが、全体の印象はガラッと変わります。つまみと扉の組み合わせを起点に「どんな素材を合わせようか」と、想像を広げていくのも楽しい。ぜひ、好みの組み合わせを探してみてください。

もちろん、「穴加工なし」や「プッシュオープン式」もお選びいただけます。

サイズも配置も、思いのままに

欲しい幅ピッタリに計画できます。(ラワン W1500×D600)

ファミリーでも、一人暮らしの賃貸やコンパクトなオフィスにも。ちょっと小さめなキッチンが必要な様々なケースで選んでいただけるよう、サイズオーダーができるようにしました。

奥行きは600・650mm。幅は1200〜1800mmの範囲で10mm単位。

いざ、探してみると気付くのですが、ファミリータイプだけでなく、幅1800mm以下の小さめなキッチンでも、規格サイズで展開されていることがほとんど。

でも、通路幅や冷蔵庫置き場との兼ね合いを考えたり、壁と壁の間に収める必要があったり……。広さが限られた空間では、mm単位のせめぎあいが起こることもあります。そんな時に、よりシビアに計画できて、少しでもお部屋の面積を有効活用できるように、欲しい幅ピッタリでお届けできるようにしました。

セパレート型の配置でも活躍します。価格を抑えた分、空間の顔となるカウンターにこだわったり。じっくり料理に没頭できるキッチン室づくりにもおすすめです。

また、セパレート型の配置でも検討いただけるよう、シンク・コンロなし、天板のみも選べます。2台のカウンターに分かれたセパレート型の配置は、一般的にコストも高くなりがちですが、これならコストを抑えて検討いただけます。

長い付き合い、基本は大事

深さのある鍋や、24cmフライパンなども、しっかり洗えるシンク。

毎日使うものだから、使い勝手やお手入れのしやすさにも配慮しました。

シンクは、しっかり鍋が洗える深さと大きさを確保しています。継ぎ目のないシームレス構造になっているので、ゴミが溜まりにくく、お手入れも簡単です。

キャビネットはコンロ側に一段の可動棚が付属。大きな鍋や調理器具、食材のストックなどたくさん収納できます。

キャビネット内部は、収納カゴやラックを使って、しまい方も自分仕様に。

面材のお手入れしやすさにも考慮しています。

「ラワン」「バーチ」「シナ」の木の面材は、オイル塗装をした後に、表面を保護する水性ウレタン塗装を施しました。本来、フローリング用に開発された、摩耗性・対薬品性に優れた仕上げです。

「ホワイト」「ブラック」とキャビネットの内部はパーチクルボードの密度が高く強度に優れたヨーロッパ製の低圧メラミン板を使用。汚れがついてもサッと拭き取って、きれいに保てます。

見た目に心地よく、お手入れも簡単で、長く付き合えます。(ブラック W1500×D600)

「たとえ小さめでも、そこに立ちたいと思えるかどうかが大事。」とは、開発担当の言葉です。そう思える理由は数あれど、「このキッチンがある空間が心地いいと感じるか?」「ふと手に触れる天板や扉が嫌じゃないか?」など素材感や細部のディティールと向き合って生まれた「オーダーミドルキッチン」。

当初は“ミドル”というサイズへのアプローチでしたが、空間づくりの在り方まで変化してくるのでは。と期待で胸が膨らみます。

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担当:椎野 / テキスト:岩崎
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