棚で壁をデザインする
空間の中に「木」の要素をどれくらいのバランスで取り入れるか。空間の印象を決める大事なポイントですよね。
ただの白い壁に取り付けるだけで、空間を決める意匠になる。建材と置き家具の間のような存在感を持つ壁付け棚ができました。
縦のラインを強調する棚柱、棚板を始め、棚を構成するすべてのパーツがラワンで作られた、『木製シェルビング』。好みに合わせてパーツを組み合わせ、棚に、デスクにと、増築していける可変性を持ち、壁の見せ方を決めてくれます。
ラワンパーツを組み合わせた構成美
この「木製シェルビング」は、棚柱、ブラケット、棚板と全てラワン合板で作られています。
棚柱の溝にブラケットを差し込み、ピンで留めるつくり。棚柱を壁に固定した後は、工具なしで組み上げることができる、木の玩具のようなシンプルな構成です。直線で構成される棚柱と棚板にブラケットの斜めのラインを組み合わせた形状が、美しく絵になります。
棚柱の長さはL900mm。縦に2本つなげて、高さ1.8mの壁一面の棚を作り上げてもいいですし、1列に2〜3段の棚板という小さなボリュームでも存在感を出せるので、人目につくオープンなキッチンや玄関などで、壁の上部に取り付けるといった使い方もおすすめです。
棚板は奥行き300mm、幅は600mmと900mmの2種類をご用意。100mmピッチで棚板を設置する高さを設定できます。お使いの空間や棚に置くものに合わせて、お選びください。
色味やツヤ感、ディテールにこだわりました
海外では「shelving system」と総称される、高さを自由に変えられる壁付けユニットシェルフ。北欧のビンテージ物からモダンで現代的なものまで、テイストもさまざま。
この「木製シェルビング」はいかにもな収納感をなくし、背景の壁と一体的に空間にハマるよう、材の選定や厚み、塗装、面取りの具合など、ディテールを突き詰めていきました。
特にこだわったのは、ラワンの塗装色とツヤ感。ちょっと赤身のあるウレタンで着色することで、メンテナンスを繰り返し、長く使い込まれてきたようなツヤ感を目指しました。
木のパーツたちの組み立てには、真鍮ピンを使います。ステンレスなど他の金属素材の選択肢もあったのですが、この木の雰囲気を引き立ててくれる真鍮をセレクトしました。
長く使い続けられるパートナーとして
「木製シェルビング」と、商品名にあえて動詞のニュアンスを含ませたのは、木のパーツたちを自分たちで組み換えながら、増築していける楽しさを伝えたかったから。
使い方を変化させることが出来るよう、棚板以外のアイテムもご用意しています。ちょっとした作業台や家族のワークスペースにできる「デスク天板」、小さなコレクションを並べるのに向いている「ボックスブラケット」、玄関脇などでちょっとしたコート掛けにできる「真鍮ハンガーパイプ」。
使う場所や使い勝手に応じて、お好きな組み合わせをセレクトできます。時にパーツを組み替えながら、お使いください。
最初はリビング壁の上部に、飾り棚としてこの棚をセット。その後はお子さんの成長に合わせて、壁一面のファミリー棚に。子どもがもっと大きくなったら、下の方をデスクスペースに。そんな風に長くおつきあいいただけると嬉しいです。
開発パートナー:萬玉直子+鎌谷潤/b-side studio