光源だけ浮かべて
直付け照明を探していると目にする「レセップ」という言葉。電球を差し込むネジネジを覆うためのものですが、それを壁に埋め込んでしまったのがこの『フラットレセップ』。壁や天井から電球が飛び出したような見た目が特徴です。
灯すと、ポッと周囲に広がるあかり。まるで宙に浮かぶ惑星のような……。
本来あるべきものが、壁の中に埋め込まれただけで、身近な存在だった電球の見え方が大きく変わる。光との距離が近くなる照明器具です。
例えばこんな風に浮かべる
もともと「フラットレセップ」は開発パートナーである設計事務所のAIDAHOさんが、とある物件のために特注でつくったものでした。それをtoolboxに提案をしていただき、バリエーションを増やして商品化に至りました。
壁付・天井付どちらでも使え、器具自体は控えめに。「光だけがそこにあって欲しい」というシーンは、家の中に案外たくさん見つかります。
例えば玄関やウォークインクローゼット、廊下や階段など「小さな空間でも明るさはしっかり欲しい」という場所に。
室内でサインを照らしたり、絵を飾る場所に付けてアイキャッチ的な使い道も。複数灯使いがしやすい価格帯なので、天井面で並べて見せたり、壁面に2灯並べて印象的に使ってみるのも良いですね。
E17サイズは、電球とリング、そして埋め込む寸法が更にミニサイズに!造作棚の隙間や、奥行きが浅いニッチなど今まで照明の設置を諦めていた場所にも計画できます。
その光を支えるもの
壁・天井と電球を繋ぐリングは3種類。周囲の仕上げに合わせて取り入れやすいラインナップを揃えました。
白基調の壁によく馴染むのが「ホワイト」「アルミ」。カラー壁やシナ材などの木目が穏やかな木に、たおやかな印象をプラスするのもおすすめです。
パキッとコントラストを利かせたい時は「ブラック」で。モルタルやラーチ材などにもよく似合うと思います。
どの色味も電球の艶を引き立てるマットな質感。美味しい和菓子を載せた豆皿のように、リング自体は主張せず、ただ電球の存在を立たせることに徹しています。
コロコロと変身します
「フラットレセップ」は、組み合わせる電球によって、光の印象がさまざまに変化します。
個人的なおすすめは小ぶりなボール球。E26タイプはφ50・φ70、E17タイプはφ50あたりのサイズが、取り付け座のリングがチラリと覗くグッドなバランスです。
また、レセップが埋め込まれたことで、光源と壁・天井の距離が従来よりもぐっと近くなる。ぜひ、あかりの広がり方にも着目して電球を選んでみてください。
ただ一点、埋め込みのため、発熱する白熱電球はご使用できないのでご注意を。
最近ではグローブの質感や、形状などユニークな選択肢も目にするようになったLED電球。オリジナルな組み合わせを模索してみるのもまた楽しみだと思います。
電球との組み合わせに加えて、設置の仕方でも遊べる「フラットレセップ」。型にはまらず、ぽんっと欲しい場所に光を添える感覚で取り入れてみてください。
開発パートナー:AIDAHO Inc.長沼和宏 澤田淳