改めて見惚れる背景
どこかで一度は目にしたことがある白い正方形タイル。昔から身近にある素材でしたが、今改めてレトロなだけじゃない使われ方を見ることも多くなってきました。
魅力は、長い年月をかけても色褪せない瑞々しさ。目地の規則正しい格子柄がピシッと続く姿は清潔感があり、いつの時代も普遍の魅力を秘めています。そしてノイズのない見た目は、目地の色や合わせる素材によって様々な印象をつくり出せる。今の空間にも新鮮に映るのは、そういった要素も影響しているのかもしれません。
そんな魅力あるタイル故に、選択肢も数多く存在します。微妙な白の色差や、厚み、光の反射の仕方まで広い面に貼ってはじめて気になってくる違いを見分けるのは結構難しいもの。
馴染みの良い見た目も、使いやすい価格帯も一周回って「これがいい」と選んでもらえるタイルが欲しいとセレクトした『T番タイル』です。
白の白さがT番たる所以です
商品名のT番は、テーバンと読めば、toolboxの「定番」とも読める、ちょっと洒落の効いた言葉。迷った時に「これなら大丈夫」と選んでもらえるザ・タイルな存在を目指してセレクトしました。
定番であるために、価格帯・施工のしやすさと共に重視したのが「白の白さ」。タイルの白にもたくさんの種類があり、サンプル一枚を眺めていても判断が難しい世界だったりします。特に広い面積を占める「白」は、空間の要ともなる大切な色彩です。だから徹底的に比べてみました。
選んだのは、黄色や青にも偏らず、不自然にグレーすぎないニュートラルな白。塗装の色味を決める際に、明度の高い白は病院のように緊張感のある印象を与えるため、明度を落としたN-90を選ぶことが多いのですが、それに近しい、住空間に馴染みの良い白です。
また、広い面で使うから、表面の質感も重視しました。釉薬に厚みがあり安っぽく感じさせない点や、表面に過剰なゆらぎがなく、プレーンな一面をつくり出せるタイルです。
広い面100角・コンパクトなら75角
サイズは「100角」と「75角」の2サイズをご用意しています。
広い面を貼り上げる時におすすめなのが「100角」。学校や台所などで昔から使われていたサイズで、どこか懐かしさを感じる方も多いはず。割り付けを考える際にも、キリよく合わせやすいオーソドックスなサイズです。
そして「100角」よりもひと回り小さい「75角」。なんだか新鮮な印象を受けますが、実は、昔はよく使われていたサイズなんです。団地の台所や、店舗のトイレなど、コンパクトな空間の中ではまりが良かったのかもしれません。
おすすめは、幅の取れないキッチンやニッチなど、小さなコーナーに。間延びすることなく、ピシッと揃ったグリッドを見せることができます。
そんな違いはありますが、最終的にはフィーリングで。ぜひ図面と睨めっこしてお好みの割り付け方を模索してみてください。
「ここ、どうしよう?」の救世主
部屋の壁を見てみると、意外と凹凸があることに気づきます。柱や梁、窓周りなどの角をどうやって納めるかの試行錯誤は、広い面をタイルで攻める時につきものだったりします。
そんな時にお使いいただけるよう、役物タイルもラインナップしました。役物タイルとは平たいタイルでは収められない場所に使う特別な形状のタイル。昔ながらの銭湯で目にしたことがあるかもしれません。
角を面取りしたように滑らかに納められて安全。見た目もつながりがあって、まさに陶器の壁といった一体感が演出できちゃいます。
特に白いタイルは、断面を見せる収まりだと気になってしまうシーンもあるかもしれません。見切りや角の見せ方までこだわってみると全体の完成度が違ってきます。気の利いた収まりに役物、お役立てください。
使いやすい価格と色味・質感のよさで選んだ「T番タイル」。
今までタイルといえば水回りの一部分に使うイメージでしたが、そこからはみ出して、広い面積にも使っていただけると思います。壁紙・塗装に続く第3の白壁としての広がりに期待しています。