主張しすぎず、引き立てて
家を出る時、帰ってきた時、玄関で最初に目につくのが玄関収納。
リビングなどに比べて、出かける時しか目にしない場所ではありますが、季節の花や旅先で見つけた小物を置いたり、X’masにはロウソクを並べてみたりと、収納上のスペースは、自分にとってちょうどよいプチギャラリー的な場所。
お持ちの靴量によって、収納の考え方もひとそれぞれだと思いますが、個人的には、靴は扉の中にすっきり隠しつつ、上部の余白に物を飾れるようなスタイルが好みです。
サイズだけきちんと空間にフィットしてくれたら、あとは、ただ余計な要素なく、悪目立ちする質感でなく、軽やかに存在していて欲しい。
そんな塩梅をお求めの方におすすめの玄関収納ができました。
シンプルだからこその、面材。こだわってます
選べる素材は全部で5種類。面材だけが引き立つよう、把手やつまみをつけず、プッシュラッチを採用しました。
木のシリーズは、toolboxでは定番のラワン、シナ、バーチの合板3種をオイル仕上げで。シンプルな空間にぬくもりのある木の要素がすっとある。でも、主張しすぎない。そんな存在感をつくりだしてくれます。
そして、マットなホワイトとブラック。ブラックは、チャコールグレーでなく、空間が引き締まるような、キリッと深いブラックです。暗い色は、どうしても指紋が気になるので、指紋が付きづらい低圧メラミンを韓国にまで足を運びオーダーしてきました。
合板の面材自体はラフな素材感のシンプルな箱物収納だからこそ、天板のチリを下の本体より少し前にだして、まっすぐなラインを強調する。影がすっと落ちる細めのスリットなど、細部にも気を使いました。
つい何かを飾りたくなるような、そのアイテムが引き立つような、さりげない存在感を目指しています。
カスタマイズしてオリジナル仕様にも
この収納、幅300〜1350mmの間で1cm単位でサイズオーダー出来ます。奥行きと高さは固定です。
箱が軽やかに見えるよう、床から少し浮かせて壁に固定しフロート感をだすのがおすすめの取付け方ですが、壁の下地に不安がある場合には、壁固定をサポートしフロート感のでるような台輪のご用意もあります。空間のバランスに合わせて、幅と高さをオーダーできます。
今回は、カスタマイズできる自由度も売りの一つ。
天板が本体と別売りになっているので、収納部分を横に数台連結し、天板は長い一枚板を載せれば、見た目すっきりなロング収納が可能に。
収納と同じ色の天板を選ぶだけでなく、例えば本体だけ白い収納を買って、天板は別で「フリーカット無垢材」のオークを組み合わせようなんてアレンジも出来るので、色々な使われ方をしていただけるのではないでしょうか。
収納の仕方も柔軟に
肝心の収納部分なのですが、ここも抑えるところはしっかり抑えました。内部は低圧メラミン仕上げでさっと濡れ雑巾での掃除がしやすい仕様に。棚の有効寸法は32cm。本体の奥行きは大きくなりすぎても邪魔ですし、大きめ30cmの靴くらいまでは入るようにと寸法を詰めていきました。
フロートの壁付け設置、もしくは台輪を使った場合の床から浮いた数十センチの隙間が生まれるわけですが、この部分、軽やかさを演出するだけでなく、さっと履くサンダルだけ出しっぱなしにしたり、日々の生活の中でも地味に便利です。
幅910mm以上のサイズでは、傘掛けの有り無しを選べます。長いもの入れることを考慮して、底板がない仕様に。長い傘や、箒、自転車の空気入れなど、微妙な長モノたちをうまく収納できます。
中はぎっしり、色々なものを詰め込みつつ、外はすっきり。空間を引き立てる脇役はこれにまかせて、天板上の余白には、壁付のブラケットライトをつけようか、ミラーを飾るのもよさそうだな、なんて、演出部分に思いを注いで、気持ちのよい玄関をつくりあげてください。