生活感のないインダストリアルな雰囲気が好みだというお施主さん。でもやりすぎると落ち着かなくなるのでは…ということで、木の温かみもプラスしながら、程よい無骨さがある空間を目指しました。
キッチンの間取りは既存のまま変更していませんが、以前はキッチン本体がバルコニーに向かって対面に配置されており、少し窮屈な印象がありました。そこで、あえて壁付けキッチンにすることで、広々とした一体感のあるLDKに生まれ変わりました。
さらに、キッチンとリビングで床材の素材を変えることで空間のメリハリを加えています。
キッチンや収納はオーク材で造作しています。天板とレンジフードにはステンレス素材を採用し、キッチンの脚や取手にアイアンの黒を取り入れることで、柔らかさを抑えつつ、引き締まった印象に仕上げています。
リビングの壁面にはラワン材の有孔ボードを採用。その横に位置するお子様の勉強スペースまで続きます。また大きなアイアン窓を設けることで、視線が奥まで抜け、空間に奥行きと広がりを感じさせます。モルタル、ラワン材、アイアンがバランスよく組み合わされ、それぞれの素材の魅力を引き立てています。
室内窓を設けることで、抜け感を保ちながらも独立した空間に。有孔ボードには棚板やフックを取り付けることで、収納家具を置くことなくスペースを有効活用し、見せる収納として機能しています。
水回りは、モルタルと白のタイルでシンプルに仕上げ、清潔感を感じる空間に。
トイレの収納扉はラワン材を使用し、空間のアクセントに。
「こうだったらいいのにな」の日常の使い勝手と心地さを微調整していくことで、家族が快適に暮らせるようになったリノベーション工事。出来上がった開放的な空間が、家族の時間を増やすきっかけにもなったのではないかと想像させる、素敵な事例でした。
ハコリノベ
『“ONE HOUSE FUN HOME”
自分の想いを詰め込んだ、他のどこにもないその家で、日々の暮らしを楽しんで欲しい。』
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