天井埋め込み換気扇『天井スリットファン』を使いました、といただいた事例写真を見て、天井?ん?どこに?
「そうか、そんな使い方もあったか」と驚かされました。コンロの上部にありました。吊り戸棚にビルトインさせるようなレンジフードはもちろん以前より在ります。ある程度機能も求められるキッチン設備、それらをまとめるキッチン空間のデザイン事例もたくさん見てきたつもりでした。
私にとっては今までと違う新しい何かを感じる…見え隠れの奥ゆかしさなのか?端正な木目との水平美なのか?廻り縁を始め、窓に連なるサイドまで木枠で丁寧に縁取られているせいか、どことなく和様も感じます。
細部を見ていきます。
こちらの白い整流板と細く見える枠が『天井スリットファン 整流板ホワイトタイプ』。箱型に枠を作り木で仕上げています。吊り戸棚の高さと合わせることで正面からも、もちろんコンロ下から見てもスッキリした印象です。
キッチン前の仕上げとして選んだのは『水彩タイル 50角 コットン』。温かみあるホワイトの艶感で、手元灯の『ボールライト フロスト×ホワイト(小)』が点灯するとさらに落ち着きを与えてくれています。
タイルはお施主さんとお友達で自ら施工されました。均一に貼られた50角サイズに加え、中程に4分の1サイズの25角で1列分のラインをあしらってみました。まるで帯締めみたいですね。水彩タイルはサイズ違い3種あるので、こんな秘そやかなアレンジも可能にしてくれます。
そしてキッチン天板との繋ぎは、段差を設けて『塗装のキッチンパネル』を。選んでいただいた色味『チタンシルバー』は、本当に絶妙な良い色合いでキッチンの雰囲気を和らげてくれています。
最後に、洗面にはキッチン前タイルの色違い『水彩タイル 25角 セラドン』を。透き通った優しい色合いです。