まずご紹介するのは、30もの灯具がランダムに吊るされた印象深いリビングスペースです。
床は、無垢材のヘリンボーン仕上げで上質な雰囲気に。
向かい合うふたつの壁には、ブリックタイルと屋根の野地板や工場の内装などに使われる耐火素材の木毛セメント板という珍しい素材が使われています。
キッチンの腰壁の材は、アメリカの工場で100年以上使い込まれてきたという古材のフローリングを採用。
背面のカウンター収納も「足場板」の古材であわせて。
どちらも使い込まれた味わい深いヴィンテージ具合がいい感じ。
カラーや質感の違う多様な素材を使っていますが、重厚感のある床材と黒く塗装した天井がバランスをとり、上手くまとまっています。
続いてご紹介するのは、エキスパンドメタルの先に見えるお店のような雰囲気のウォークインクローゼット。棚の取り付けには真鍮の「棚受け金物」が使われています。
クローゼットの奥はベッドスペース。
パステルブルーが鮮やかな寝室は、天気が悪い日でも気持ちよく目覚められそう。
室内窓には、種類の違うポリカーボネイトがはめ込まれています。
照明は、奥様お気に入りのバラの花のブーケをかたどったものだそう。日中はオブジェとして楽しめ、夜は花びらからこぼれ出る光が天井を幻想的に照らします。
雰囲気ががらりと変わる夜のリビング。点々と灯る電球がとてもきれい。
遊び心のあるユニークなアイデアであふれ、素材感がたのしい、住まい手のこだわりが存分に伝わってくる素敵な事例です。
(ヤマキ)