「解体時の綺麗なコンクリート剥き出しの天井と壁を見て、これを活かしたリノベーションにできると思いました。」
解体された様子をみて、躯体現しの空間にすることを決めたお客様。躯体の状態というのは、いざ解体してみないとわからないのが難しい点ですが、その綺麗な姿をみて、ホッとしたと言います。
こちらが解体時の様子。本当に綺麗です!そんなコンクリート壁も「じーっと見てると色んな表情が。毎日発見があります。」とのこと。
その状態を活かして、壁・天井を全てそのままハードに仕上げるという選択肢もありましたが、天井と梁は白塗装にすることで、バランスの良い空間に仕上げました。
そうして完成したリビングの一角には、様々な種類のグリーンや小物たちを飾るスペースが。
「お気に入りの風景は、飾り棚と植物が並ぶこの壁面。季節やその時の気分で植物を並べたりハンギングしたりして楽しんでいます。」
木製棚と白塗装の梁・天井の間で引き立つコンクリート壁に、自然と目が向くこちらのスペース。躯体現しの無骨さのなかでグリーンたちが柔らかい雰囲気をプラスしています。
「壁面の飾り棚は、1段にするか2段にするか、どこに付けるか、ギリギリまで悩みました。」
結果的には綺麗なコンクリート壁を、出来るだけ隠さないようにと1段に。
それを支える棚受けもまた、無駄を削ぎ落としたデザインの物を探していたというお客様。ご採用いただいた『棒棚受け 黒ムラ 角 180』は、スペースを取らず、形も主張しすぎない棚受けなので、とても軽やかな飾り棚になっています。
その後ろを振り返ると、こちらには一面躯体現しの壁面に、テレビと棚が設置されていました。
テレビボードの代わりに、棚を一段だけと、先程の飾り棚と同じく軽やかな印象です。綺麗なコンクリート壁を目一杯に見せ、それを背景にグリーンがとても良く映えています。
実はこちらの棚受けにも「棒棚受け 黒ムラ 角 180」をご使用いただいています。
ライティングレールから植物をハンギングするためにご使用いただいているのは『ライティングレールプラグ 吊りフック (WH)』。
視線の高さにグリーンを飾ることができるので、インテリアとして空間を満たしてくれますし、家事をしている時やゴロリと寝転がって天井を見上げた時に、癒しを与えてくれそうです。
そんなリビングに続くキッチンの照明には、『ソケットランプ METAL 鉄』をご使用いただいています。
「圧迫感なく過ごせるように」と躯体現しで高くした天井から、照明がスッと吊り下がり、ちょうど良い位置でキッチンを照らしています。
このように、壁・天井ともに躯体現しを選択したお客様。そうすると、壁や天井を組む場合と違い、排気ダクトや電気配線が表に出てきます。
それが、このお家のもう一つの特徴である「露出配管」。ここにも、お客様ならではの視点と工夫がありました。
例えば、こちらの複雑に交差した露出配管。照明に『工業系レセップ ソケットホワイト』を合わせています。
「夜に眺めていると、照明と相まって、近未来的なSF の雰囲気を醸し出しています。見る度に味わい深いです。」
そう、工場や倉庫などで使われる「工業系レセップ」は、露出配管にぴったりのアイテムなのです。インダストリアルな雰囲気をより引き立てて、お客様もついついうっとり眺めてしまうとのこと。
玄関の天井と壁面では、露出配管や「工業系レセップ ソケットホワイト」にグリーンを吊るす工夫も。
毎日目に触れる場所で、徐々にドライになっていく過程を見守るのも、ひとつの楽しみになりそうです。
「すごくキレイな配管のカーブを見る度、職人さんの姿を思い出します。」
以前のお家が現場に近かったということもあり、工事中は足繁く通われたというお客様。配管を曲げてる工程を現場で見ていたから、カーブの美しさを見るたび、職人さんの仕事への感謝の気持ちを思い出すと言います。
そんな思い出も相まって、ついつい見上げてしまうような風景になったのかもしれないですね。
趣味であるグリーンを綺麗な剥き出しのコンクリートを背景に飾ったり、部屋を駆け巡るようにして伸びる露出配管に引っ掛けてみたり。解体前には予想していなかったシンプルでインダストリアルな空間をキャンバスに、日々違った彩りが生まれています。
日常生活の中で、ついついうっとり眺めてしまう素敵な風景がたくさん広がっている、そんな事例のご紹介でした。
(白鳥)