今回ご紹介するのは「床の違いを楽しむオフィス」でも紹介した、東京・虎ノ門エリアにたたずむ細長い茶色の築古ビル。
ワンフロアずつ床の仕上げを変えた、こだわりたっぷりのオフィスビルです。
このたび最上階の居住スペースが完成したので、ご紹介したいと思います。
階段で最上階の5階までのぼりますよ。
玄関から中に入ると、手前に居室がひとつ、奥になにやら面白そうな空間が広がっております。
奥へ進んでみましょう。
まず目に飛び込んでくるのは、洗面台とキッチンがぐるりと繋がった軽やかなタイルカウンター。一見すると細身のスチール脚一本で浮かんでいるかのようです。
『フォグタイル ダークグリーン』を使っていただきました。
ちょっと見ていただきたいのが、このカウンターの小口部分。
ここもタイルで仕上げられており、なんだかタイルでできた箱のようでキュンとしてしまいます。
縦横ビシッと揃った均整な白目地のラインが空間に奥行きを与えています。
「フォグタイル」は表面がフラットなので、天板に用いることもできます。
キッチンには『フラットレンジフード』を使っていただきました。
排気ダクトの取付可能位置が複数あるため、ダクトの折り曲げを最小限にしてお好みの位置に取付できます。
空間に浮いているかのようなレンジフードの存在感と、細身のスチール脚との軽やかなバランスもいいですね。
お互い主張しすぎないのでカウンターの存在が際立ちます。
こちらの部屋は、既存のガラス戸や型板ガラスの室内窓を残し、古さを慈しむようなシンプルなしつらえです。
壁面は左官で仕上げています。
スポットライトで照らすことで、壁のざらりとした陰影が浮かび上がり引き締まった空間になっています。
懐かしい型板ガラスのサッシを開けると、モダンな洗面スペースがお目見え。奥の部屋と手前の部屋と、それぞれ別の時間が流れているような不思議な感覚になります。
もしこのお部屋で生活するとしたら、どうでしょう……。
朝起きて顔を洗って、キッチン側でコーヒーを入れて、窓側のカウンターでコーヒーを飲む。タイルカウンターを中心に、生活が流れていくのが想像できます。
新しさと古さを懐かしむ。
物事がすごい速さで移り変わる都会のビルの最上階で、そういう暮らしを送るのもいいかもしれません。
(徳山)
株式会社ルーヴィス
古い建物を活用し、既存のいい部分は活かしながら「懐かしい新しさ」に変化させるリノベーションを行っています。
toolboxでも初期からお世話になっている施工パートナーです。
※お住まいになりながらの改修工事はお受けできません。
紹介している商品
- 「フォグタイル ダークグリーン(シート)」は販売を終了しました。