都内を中心にウェディングブーケの制作や会場装飾を行っているAKAI様。ご自宅の一部屋を改装し、お花の作業場兼レッスンを行うスペースとして使っています。
普段は、お客様からいただいた写真を元にusers reportの記事を書くのですが、今回は実際にAKAI様のお家にお邪魔してお話を伺ってきました。
柔らかな朝の光が似合う室内は、その時々に仕入れる季節の花々が壁一面を彩ります。
「インテリアのことはあまり詳しくないんですが、新しいモダンなものはあんまり好きじゃなくて……。ヴィンテージの家具や真鍮の照明など、自分が好きだなと思うものをお店で見つけながら揃えていきました。」
という言葉通り、どの部分を切り取っても、時間をかけて選ばれたAKAI様の「いいな」が反映されています。
計画段階では、「一目で気に入った」というアンティークのキャビネットから、イメージを固めていったそう。
そんなこだわりのアイテムが並ぶ空間の足元は『燻蒸フローリング』をお使いいただいています。
「ヘリンボーンの床にも憧れていたんですが、お花を引き立てることを一番に考えて選びました。最初にサンプルで見た時は、元々希望していたものよりもデザイン性のあるものではないかなーと感じたのですが、実際に敷いてみたら良い!と思って。他には無い、味のある色味と長く使えそうな雰囲気がとても気に入っています。」
完成した当初は、綺麗な状態を保とうと、傷を付けない様に気を使っていたそう。
しかし、お花を扱う上でどうしても水をこぼしてしまったり、アレンジに使うワイヤーで引っ掻いてしまうことも多々発生……。
「恐らく、普通の住宅の床よりも過酷な環境でガシガシ使っていると思うんです。でもその割には、表面に凹凸があるからそんなに傷や汚れが目立たないなと思って。」
さらに、お子様がミニカーを何往復もさせて遊んでも気にならなくなったのだとか。
この『燻蒸フローリング』は表面を塗装するのではなく、素材の内部まで色を変化させる燻蒸処理によって作られており、傷がついた時に目立ちづらいという特性を持っています。
とはいえ、私たちスタッフも、普段の暮らしの中で使い込まれた様子を間近で見る機会は少ないので、とても貴重なご意見です……!
お花の背景になる壁は、モルタルの様なまだらな表情を出すことにこだわったそう。
なんとこちらは、工務店に勤めている旦那さまの手によるもの。
左官のイメージは言葉で伝えるのが難しく、実際に完成してからも何度か塗り直しをした上に完成した力作です!
「天井を解体した時に出てきた梁は、なんだか良い雰囲気だったので、そのまま活かすことに。壊してみて初めて分かることも多くて、その時々でどうするかを決めていく感じでしたね。」
AKAI様のお話を聞いていると、最初に決めた通りに行かなくても、その状況をおおらかに受け止めながら、家づくりを楽しんでいる様子が伺えます。
空間を構成する細やかな部分にもこだわりが。
壁に縦にふたつ並んだスイッチの一つに『陶器スイッチ』を発見!レトロなデザインと、思わず触れてみたくなるフォルムが壁面のアクセントになっています。
こちらのお部屋は、お花の搬入がしやすいテラスとひと続きの間取りになっています。
天気の良い日には、窓を開けてお子さまが駆け回ったり、プールを出して水遊びをすることもあるそう。
外とのつながりを感じられる暮らし、とっても羨ましいです。
ところで、ふとお家の中を見ると、まだ手を入れていない部分もちらほら。
「購入した当時は、すでにリフォームがされて綺麗な状態だったんです。でも『ちょっと理想と違うな』『こうだったら良いのに』と思う部分もあって……。住みながら少しずつ手を加えているんです。ずっと未完成なのもどうかなと思ってたんですが、最近そういう考え方も良いかなって。」
自分達にとっての”心地よさ”や”好き”はその時々によって変化していくもの。
だから、今の気持ちに正直に、少しずつ住まいも変えていく。
そんな住まいとの向き合い方の楽しさ、豊かさを改めて感じたリノベーション事例でした。
(岩崎)
AGEMINI
お客様の好みに合わせたウェデイングブーケの制作や、会場装花を行う店舗のない花屋。
ご紹介したサロンでは、初心者からプロを目指す方まで、目的別にクラスが分かれたフラワーレッスンを行っています。
自宅にいるかの様にリラックスできる雰囲気で、フラワーアレンジメントを楽しんでみてはいかがでしょう。