世界の港を旅してきた貨物用の木製パレットに使われていた板を再活用した『パレット古材』をフル活用したオフィス空間をご紹介します。施工を手掛けたのは、古材と左官で男前な世界感をつくりだすのが得意な工務店T-plaster(ティープラスター)。

そのアレンジ術、とくとご覧ください!

どーんと倉庫のような天高のある鉄骨造の空間。正面の大きなガラス開口部を取り囲むように、『パレット古材』を貼り巡らせました。

元々、個体差の激しい『パレット古材』。ただ貼り合わせるだけで、木々の縞々グラデーションに。とはいえ、それぞれの板の配置のバランスなどはセンスがいりますよね。これだけで、アートを飾っているような迫力があります。

手前のテーブル天板も同じ『パレット古材』をリメイク。壁面も、天板もウレタンクリアを施しています。

この板は、かなり熟年の先輩だね〜。と古材に思いを馳せるのも楽しい。

テーブルとベンチに加工して。

こちらはカウンターの腰壁に。

鉄脚のスツールが似合います。

カウンターの裏側の様子。

ちなみに『パレット古材』カウンターの奥は、ブルーのモールテックスの作業台になっていました。モールテックスって実はすごく色々なカラーバリエーションがあるんですよね。

手洗いのカウンター台ももちろん『パレット古材』扉のディティールがかわいすぎ。

トイレの扉にも!

いかがでしたか?いたるところに使われている『パレット古材』たち。同じものは一つとしてない、その古材たちの表情を生かした、オリジナルの什器や建具。加工に手間はかかりますが、既製品には出せない味わいがたまりません。

こちらの建物、2階はブースのあるオフィス、3階はコワーキングペースになっているとのことで、そちらもちょっとのぞいてみましょう。

2階は、OSB合板のブース付きデスクフロア。

3階は、モルタル床に白デスクのすっきりフロア。

なんと樹脂製のパレットがテーブルに!

『パレット古材』の元の姿、積み重ねられた「木製パレット」が棚代わりに。

約2cmと厚みのある『パレット古材』。他の5mm前後に薄く加工された板壁材に比べ、加工のハードルが高そうに見えますが、その力強い質感、色ムラある個体差を、味のある素材と捉え、面白くアレンジするとこんなに個性豊かな表情がつくれるという、ステキな事例でした。

ありがとうございました!

(来生)

T-PLASTER | 有限会社ティープラスター

「made with soul.」をコンセプトに、“素材へのこだわり”、“ずっと大切に使えるモノづくり”、“世代を超えて過ごせる空間づくり”を通じて、自然を守ることと、モノのあり方を追求したサスティナブルな暮らしを作る工務店。
古材や素材の良さを活かしたリノベーションをはじめ、無垢材家具の製作、美しさと環境への配慮を両立させたレジンプロダクトの製作、オンラインストア販売などを行っています。

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