今回ご紹介するのは、賃貸ワンルームのリノベーション事例です。

ワンルームの賃貸を探すときに残念に思うことのひとつとして、小さくて使いにくいキッチンがあげられると思います。

空間が限られているからしょうがないのですが……それでもやっぱり諦めたくない……!ということで生まれたのがこの可動式のキッチンカウンター。

天板に使用している「オーダーキッチン天板」は1cm単位でサイズオーダーできるので、空間にあわせたサイジングが可能。買ってきた家具ではなかなかこんな風にはいかないですよね。

キャスター付きなので簡単に動かせることができるのもうれしいポイント。調理をしたりダイニングテーブルとして使うことはもちろん、窓際にもっていってデスクとして使ったり、キッチンとくつろぐ空間をゆるやかに仕切る間仕切りにしてみたり、アイデア次第でいろいろな使い方ができます。

キッチン自体も、水切りカゴを置くスペースがない分シンクの上に水切りラックを設置したり、ツールをかけられる「ハンガーバー」を設けたりと、小さくても機能的なキッチンを目指しました。

空間としてのまとまりを持たせるため、キッチンカウンターやキッチン周りの収納棚の小口は全て突板テープで仕上げています。それだけで素材感がでて、ぐっと親しみやすい表情に。

キッチン自体を大きくしなくても、このように作業ができる場を設けるだけで、使い勝手は大きく変わりますよね。

空間を何通りにも変化させることができるツール。実際どう使われるのか、想像するとワクワクします。

(ヤマキ)

関連する事例記事

あわいをたゆたう家
あわいをたゆたう家
必要な機能を配置したら、間を土間と路地で繋ぐ。その路地が行き止まりなく外まで貫通していく家。家の中と外の境界を曖昧にするような戸建てリノベーション事例です。
眺望への期待感を高める、アール天井
眺望への期待感を高める、アール天井
大阪府の中でも豊かな自然が息づく寝屋川市。その高台に佇む一軒家には、眺望と静寂に包まれた特別な空間がありました。
実家と庭と、あたらしい住まい
実家と庭と、あたらしい住まい
今回ご紹介するのは、ご夫婦と子供2人の4人家族のお住まいです。 子供の成長を機に賃貸マンションから一軒家を検討する中、ご主人のお父様の提案で、実家の広い庭を分割して新たに家を建てることを決められたそう。既存の庭をなるべく残すため新築はコンパクトにしつつ、豊かな暮らしをつくる工夫が詰まった住まいをご紹介します。
光と風が通り抜ける。「通り部屋」のある暮らし
光と風が通り抜ける。「通り部屋」のある暮らし
多くのマンションでは、明るい南側にリビング、北側に個室を配置するスタイルが一般的で、北側はどうしても暗くなってしまいがち。部屋全体に光や風を行き渡らせるためには。間取りのヒントとなったのは、京長屋の「通り庭」でした。