小高い丘の上に建つ手入れの行き届いた団地が、今回の舞台です。
築50年越えの物件ですがアクセスも環境も抜群に良く、また内部も良い感じのレトロ具合だったので、使える部分は積極的に残しつつ改装していったのだそう。
さっそくご紹介していきます!
元々あった飾り細工をそのまま残した、どこか懐かしい雰囲気漂う玄関。
写真右手には有孔ボードが設置されているので、鍵やマスクなど、玄関に置いておきたいちょっとした小物類をフックに掛けて仕舞えます。
既存の床板は経年変化の味わいが良い感じだったので、変えずにそのまま残したのだそう。
窓は、サッシの内側に木製のガラス窓が入っている2重窓の仕様。「団地の設計で、木製の内窓が入っている仕様ははじめて見ました!」数多くの団地改修を手掛ける本物件の設計担当さんでもはじめて見る仕様だったとか。
隣の元々和室だった部屋は洋室に変更。床はフロアタイルを使ったそうですが、となりの部屋の既存の床板と比べて見ても、ぱっと見違和感を感じない仕上がりになっています。
建具を取り外せば、隣の洋室とあわせて広く使うことも可能です。
洋室の奥に見えていたスペースは「インナーバルコニー」。
実はこちらの団地、バルコニーがないんです。その代わり、屋上に上がって自由に洗濯物を干せるのだそうですが…日々のお洗濯の度に屋上まで上がるのはなかなか大変。なので室内干しが出来るよう、インナーバルコニーを新しく設けることに。
造作でつくったキッチンには、天板の上だけでなく、冷蔵庫の上にもたっぷり収納できるよう棚が設けられています。冷蔵庫の上はデッドスペースになりがちなので、こういった可動棚があるととてもうれしいですね。
よく使うキッチンツールは、すぐ手に取れるようハンガーバーにかけて。
元々お風呂と洗面は区切りがない仕様でしたが、ユニットバスを設置してしっかりと区切られた間取りに変更。
洗面台の正面にある換気専用の小窓のおかげで、シンクの位置に揃えて設置することができなかったミラーは、なんとスライドして動かせる仕様にしてありました。細部に至る細やかな配慮が素晴らしい…。
こちらがうわさの「住民が自由に行ける屋上」。洗濯物が干せるように物干し台が設置してあるのですが、使用している方は見かけず。(やっぱり屋上まで干しにくるのは大変だからかしら…。)
とはいえ、自由に屋上に上がって良いのはうれしいですよね。
こちらの屋上からは、明石海峡と淡路島が一望できます。
募集をかけ1週間のうちに多くの反響があり、早々に入居者が決定したそう。たしかに、住んでみたくなるユニークな魅力に溢れる素敵な事例でした。
(ヤマキ)
- 写真の「フラットレンジフード 壁付け型 W750 ホワイト」は仕様変更前のもので、現在販売しているものとは仕様が異なります。(仕様変更前:全艶塗装 → 仕様変更後:2分艶塗装)