天井には木が貼られ、柱や梁は躯体現し。モルタルで塗られた壁もあれば、白い壁紙が貼られた箇所もある。そして床はフローリング。様々な仕上げ、素材が混じり合いながら、まとまりをもったこちらのお部屋。バランスがとっても素敵です。
個人的に特に気になった、木で仕上げられた天井をよく見ていきたいと思います。
天井の木材はキッチンの上にだけ貼られています。そうすることで、リビングダイニングとの間に間仕切りはなくとも、なんとなくキッチン空間というゾーニングがされているようにも感じられます。
オープンなのに緩やかに分かれている。料理するときとソファでダラっとするとき、それぞれの居心地を変えられそうです。
でも実は、ドアを開けると廊下まで木が繋がっているのもまた素敵な演出。廊下からリビングを見るこの風景が、素敵。
この天井の木は『スライスウッド』のオークなのですが、木目の表情が豊かなおかげで、空間にあたたかみもプラスしてくれています。
躯体現しの部分や、モルタル仕上げの壁だったり、無機質に感じる部分も、スライスウッドと合わさることで冷たい印象を感じさせません。この空間において、要となる存在ですね。
また、床壁天井などの広い面積の仕上げだけでなく、そこに使われている細かいパーツも、魅力的なものを組み合わせていただいています。
たくさんのキッチンアイテムを飾る棚は可動式の『ウォールディスプレイパーツ』。置くものが変動することも多いキッチン。動かせるっていいですよね。
ウォールディスプレイパーツの鉄の表情がモルタルの壁にぴったりです。
躯体現しになっている壁には、分厚めの棚板にあわせた「棒棚受け」。ここまで厚さのある棚板と合わせると、控えめに支えてる棚受けの姿が愛らしく見えてきます。
棚受けの、ムラのある黒塗装がラフな躯体にハマっています。
複数の仕上げと、それらに合わせるパーツ。全てのバランスが気持ち良いお部屋でした。