いつか家を建てたら、壁一面を本棚にしたい。そんな理想を描いていたお客さま。
しかし、ハウスメーカーの提案する既存商品や造作本棚だと、コストがかかる上に100%満足できるものがなかったと話します。
そこで出会ったのが、toolboxのInstagram。壁面本棚の事例写真を見て「これだ!」と一目ぼれしたそう。
施工場所はご自身の書斎。ここなら万が一失敗しても大丈夫と、DIYでこだわりの本棚を作ることに決めました。
素材選びから施工まで、たくさんお写真をいただいたのでご紹介したいと思います。
新居が完成し、いざ本棚づくりに取り掛かろうとしたタイミングで新型コロナウイルスによる外出自粛期間となり、toolboxのショールームに行くことが難しい中、オンライン相談を活用しスタッフとやりとりを重ねました。
お客さまのこだわりは「真鍮のブラケットを使い、棚板は床のフローリングと色を合わせたい」ということ。さっそくサンプルをいくつか自宅にお送りし、ご確認いただきました。
写真左上から『フリーカット無垢材』のナラ・ホワイトオーク・タモ。右上から『フリーカット集成材』のナラ・タモ・ラジアタパイン。
実際に空間にあわせて並べてみると、どれが相性がいいか比較検討しやすいですね。
床よーし! 壁よーし! 真鍮よーし!
スタッフに相談しながら検証を重ねた結果『フリーカット集成材 タモ』と『棚受け金物 真鍮 D150』を採用いただきました。棚板はあえて無塗装に、グレイッシュな色味をいかします。
サンプルを手にすることで「取り付け後のイメージも沸きやすく、安心して購入することができました」と、無事お役に立てたようです。
こうしてご注文いただいた棚受け金物は全部で25個。ダンボールにぎゅっとつまった姿はなんとも圧巻です。
施工する壁面の広さは縦横ともに2500mmの空間。元から本棚を設置予定だったので、事前に下地が入れてあります。
水平器とマスキングテープを駆使し、棚受け金物を1つ1つ壁に取り付けていきました。
ずらっと並ぶ、真鍮の棚受け。美しいですね〜!
ここまではなんとか設置できましたが、一番の苦戦したのは棚板の取り付けだと話します。
厚さ25mmといえど、しっかりとした「タモ材」は硬かったそう。身近なところだと家具をはじめ、野球のバットなどにも使われている木材です。
あまりの硬さにビスが途中で折れたり、ドライバーのビットが折れたり。最終的には奥様だけでは手に負えず、ご主人の力を借りながら、1日2枚ずつ板を取り付けていきました。
実は棚板の目立たないところに、折れたビスがひとつ埋もれたままなのだとか。それもいい思い出になっているようです。
棚板と棚板の間を、ぴったりあわせるもの苦戦したポイント。けれど「本を置けば気にならないし、ずれもDIYの味」と、楽しみながら本棚づくりを進めて行きました。
試行錯誤を経て完成したのは、幅2300mm × 奥行き200mm 5段の壁面本棚。読書好きにはたまらない仕上がりです。
壁の色も、お客さま自身で選んで塗られたこだわりの配色。スモーキーな色合いが、真鍮やタモの棚板とマッチしていますね。
<strong>お客さま:</strong>
「DIY初心者でも、なんとか完成させることができ、大満足の仕上がりです! サンプルを事前に見ていなかったら、違うものを選んでいたかもしれません。
労力はかかりましたが、コストはハウスメーカーで施工してもらうより、3分の1から半額以下の金額でつくることができました。本棚にかかった費用は約15万円ほどです。
まだ壁の下には余裕があり、今は子供達のおもちゃを置いているのですが、いつかここにも同じものを施工して、壁一面を本で埋め尽くしたいと考えています」
思い描いた理想を、自分自身でつくりあげる。そうすることでよりいっそう、我が家に愛着が湧くのかもしれません。こだわりを具現化した、空間事例をお届けしました。
悩んだときのショールーム見学やオンライン相談も、ぜひご活用ください。
(塩川)
そのほかにも住まいや暮らしのアイデアは、お客さまのInstagramからご覧いただけます。
→@mori.2.22