自分の求める色味に仕上げていけるのが、無塗装品の魅力。
今回は、「パーケットフローリング」を、こだわり最上級のDIYで理想の色に仕上げたケースをご紹介します。

4枚で一つの大柄が完成する、「パーケットフローリング 大柄」。ダークブラウンに着色されています。

そもそも、なぜ床を濃い色にしたかったのか聞いてみました。

「白い壁にオーク系のナチュラルな雰囲気だと、築50年以上の古ビルには合わなそうとは思っていて。
オークよりは、チークとかウォルナットの色味が好きだけれど、家具や壁が濃い色になった時に、浮いて軽く見えない色がいいなあというシュミレーションの元、濃い床にしたいとイメージしたんです。」

なるほど。たしかに、レザーのソファー、チェストに板壁と、いろいろな茶色が混じった空間ですが、深ーい色味のパーケットの床が全てを受け止めてくれています。

壁面は、ほのかなクリーム色と一部だけアクセントで水色に。天井、壁の塗装、床の「パーケットフローリング」の塗装と施工。アクセントの板壁貼りなど、全てDIYで行い、電気工事だけ、プロの業者さんに委託したそう。

光が当たると、パーケットの寄せ木細工模様が浮かびあがっていい雰囲気です。

この模様が浮かび上がりつつ、深い色になるまでには、ものすごい試行錯誤があったそうで…その工程も詳しく聞かせてもらいました。

時は、さかのぼること8年前。
家主は、まずホームセンターで、ステイン塗料を色々と買いあさり、自分で色を混ぜながらサンプル作りにトライしたそうです。何コ試しても、浅い色になるか、木目が潰れるかにしかならず..最後は、知り合いのフローリング屋さんに相談にいったのだとか。

求める理想のゴールは「暗い色でも木目を残しつつ、深みのある色合い」

ただ色を重ねるだけでは、木目が潰れていくので、塗って拭き取ってを繰り替えすしかないとアドバイスをもらい、最終的Iに辿った工程は以下。

1回目、黒のステインをさっと。
2〜5回目、赤系と茶系のステインを2色混合。塗って、拭き取ってを繰り返す。
ここまでを、夫婦二人で丸2日かけて作業。上の屋上で干しているのが、まさにその時の状態ですね。

その後、理想の色になったパーケットを床に敷き詰めた後に、クリアオイルを2度塗り。
塗るのにかかった時間は、1〜2時間くらいだったそうですが、乾燥させて翌日2度目を塗ってと結局2日がかり。

いやー長い道のり。お疲れさまです!ちなみに、パーケットを敷いた床面積は約30㎡。
そして、ついに完成したのがこの床です!ご覧ください。

光の当たり具合によって、少しワインレッドっぽさも感じる、深いブラウンの色味に、大柄の寄せ木細工の模様が伸び伸びと浮かび上がります。
いやーこれぞ、無塗装品だからできる無限の可能性!ほれぼれですね。

その後、1年目と2年目は、メインテナンスでクリアのオイル塗装掛けをやったのだとか。
そのたびにしっとりした艶がよみがえって気持ちよかったそう。

最後に、8年経った現在の様子も送ってもらいました。

当時、奥様は、第一子を妊娠中で、巣作り本能MAXだったそうですが、いまは、二人のお子さんとともに、にぎやかな毎日を過ごしているそう。

ダイニングのテーブル回りだけは、まだ小さいお子さんの食べこぼしや、何度もこぼれる牛乳のせいで、あまりよくないと分かりつつも、水拭きをするようなり、最近では当たり前に水拭きはもちろん、超電水クリーンシュシュ(アルカリイオン水100%の除菌洗浄水)やアルコールを吹いて掃除しているそう。そこだけ色がぬぐい取られてしまっていますが

「これも生活してるから当たり前って感覚で特に意識していないし、それほど嫌じゃないです。」

と、子育て中のリアルな意見。本当に、牛乳ってなんでいっぱい入っている時に限ってこぼれるんでしょうね…(笑)

今回、真上からiphoneで撮ったもらいましたが、テーブル下ですし、斜めに組まれた木目なので、実際そこまで気にならなそうです。子供たちが大きくなってら、またオイルで着色メインテナンスをするもよし、家族の成長に合わせて、床と付き合っている暮らしぶりが拝見できました。

ありがとうございました。

(来生)

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