お風呂に隣接した脱衣所と、洗濯機置き場としての役割も合わせ持つ洗面スペース。
洗面台の足元はすっきりさせて、広々見せたい。でも、収納スペースはしっかり確保したいと、洗面スペースと洗濯機置き場を布で仕切った、すっきりした見栄えと家事楽を両立させた空間づくりのアイデアのご紹介です。
廊下側のモノトーンの扉を開けた先にある洗面スペース。
黒いカウンターの洗面に、タイル、「工業系レセップ」のソケットブラック、白い床と、空間全体がモノトーンでコーディネートされています。
「賃貸に住んでいる時に、洗面台の下にあった収納棚は排水管が通っていて使いづらかったことと、床が見える面積を増やして広々した印象にしたかったので、洗面台の下に収納を作らないという選択に。その代わり、すぐ横の洗濯機置き場に、天井から床まで使える収納スペースを洗面室に作っています。
収納スペースの生活感と、広々した洗面台&タイル貼りの壁とオープン棚が、インテリア的に合わなそうだったので、ハンガーパイプとカーテンで仕切ろうと考えたんです。」
「アイアンハンガーパイプ」に荒い麻布を目隠しとして吊るして、空間を仕切っています。
「洗面スペースは、カラーリングはモノトーンでまとめつつ、いろんな素材が調和している空間にしたかったので、カーテンもハトメや革ベルトや麻布と、お互いを引き立て合うような素材をセレクト。
カーテンみたいな大きな布を精度良く縫うのって結構大変なので、出来るだけ簡単に工作感覚で作れる方法を考えました。布はミシンを使わず、布用接着剤とハトメで加工。湿気が気になる場所なので、ハトメはアルミ製のものにしています。革ベルトもポイントです。」
と、なんとミシンも使わず、この布カーテンを手作りされたそう。
気になる留め具部分、アップでも拝見してみましょう。
ヌメの手作り革ベルトが、黒いパイプに優しさを添えて、いいアクセントに。
カーテンを開けると、奥はランドリー&収納スペースになっていました。
洗濯機置き場と、梁下をめいいっぱい使ったオープン棚に、収納ラックを重ねて。
「使い勝手から考えても、オープン棚を常にきれいに保つのって忙しい子育て中は大変なので、気を使わずに使えるように“パっと隠せる収納”にしました。
棚には、洗剤・掃除道具・ぞうきん・シャンプー類のストック・タオル類を置いています。
又、無印のポリプロピレンの引き出しには私と夫の下着やインナー類を入れていて、浴室乾燥機で乾かした洗濯物をすぐに収納できて、家事動線の短縮に役立っています。」
という、効率的家事楽配置!
「収納スペースにした場所は、梁やパイプスペースで凸凹がある空間だったので、カーテンでできる面で仕切る事によって、洗面室を綺麗な収まりの空間に整えたかった。
カーテンはドレープ無しなので、閉めるとフラットな壁のような印象で、スッキリ見えるところが気に入っています。」
という通り、配管や蛇口、電源など、色々なものが出てくる洗濯機回り。
あまり広いとは言えない洗面スペースで、目隠しをするにしても、折れ戸などの建具で仕切ってしまっては、空間に圧迫感がでてしまうし、目隠しするカーテンの素材によっては、納戸っぽく、かえって生活感が出過ぎてしまう。雰囲気を損なわず、かつ、すっきり見せるいいアイデアです。
事例写真をくれた江村史子さんは、グラフィックデザイナーとしてお仕事をしながら、デジタル工作機械のレーザーカッターを使ったハンドメイドのアイテムを作ったり、お子さん向けのワークショップをしたりと、活動されています。
インスタグラムには、お子さんとキッズハウスを造ったり、楽しそうな手作りアイデアがいっぱい。ぜひ、合わせてご覧ください。
ありがとうございました。
(来生)
江村史子さんInstagram
https://instagram.com/fmkemr