家の中に個室の扉は数あれど、玄関・廊下からリビングに向かう扉は、やはり特別感を持って設えたいもの。
白い壁に設えた扉は、目に入る面積も大きく室内の印象を左右する大事なパーツです。
今回は、木製のガラス框扉を「アイアン塗料」で塗って仕上げました。
広い玄関を入ると、一面に広がる「有孔ボード」の壁。
ラワン素材の有孔ボードを、「ワトコオイル」でちょっと懐かしい雰囲気のラワンの色味を目指して「ダークウォルナット」と「チェリー」で調色しました。
有孔ボードの壁は、何も飾らずに木の壁としてもすっきり見えて良し。
専用金具を使って、季節ごとに好きなものをディスプレイしたり、家族の使う帽子やかばんを掛けたりと、自由にカスタマイズすることも可能です。ひょいっと金物の位置を変えるだけで、気軽に配置替えができるのも魅力の一つ。
白い壁に映えるねずみ色と呼びたくなるような青みがかったグレーの扉は、木製の既製品扉に「アイアン塗料」のシルバーで着色しました。マットでザラっとした質感で、有孔ボードの壁とも相性よし。
「シルバー」色は、いわゆるメタルなラボっぽい雰囲気になってしまいそうですが、木に塗ることで昔の工業製品のような落ち着いた雰囲気を醸し出してくれました。
扉を入ったリビング側は、有孔ボード仕上げの壁で扉が囲まれています。
今回、この扉をどうしようかと考えたとき、この扉周りの壁の色が部屋の両面で異なることが、デザインを考える上で悩ましいポイントの一つでした。
玄関側からは、白い壁に有孔ボード合わせてのラワンの扉でも合いそうですが、そうすると、リビング側が、ラワンの有孔ボードにラワンの扉と、ちょっとウッディーすぎる…
悩んだ末に、行き着いたのが、今回の「アイアン塗料」のシルバー色仕上げだったのでした。
玄関のスチール扉を塗り替えたい時に活躍してくれる「アイアン塗料」ですが、木製扉に塗った表情もまたよしと、新しい発見がありました。
こちらの事例は、toolboxが住宅ブランド「LIFE LABEL」とコラボレーションした新築戸建て「ZERO-CUBE TOOLS」の内装の一部。 “新築らしくない” 新しい形の住宅を目指した取り組みです。
やっと手に入れた新築の自分の家なのに、カチっと仕上がった空間に釘いっぽん打つのもためらってしまう。そんな不安をなくし、暮らし始めてからも、“家づくり”が自然に行われるような「住むが、一生の趣味になる。」そんな住宅を目指しました。
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