こちらのお部屋、床が……青い!
無塗装のオーク床に、ブルーとグレーの自然オイルをオリジナルで調合して着色しているそう。今までフローリングといえば、なんとなく木の色味から選ぶものと思っていましたが、こうして色を載せて使うこともできるんですね!
木目がうっすらと、透ける具合で仕上げているので、色を載せながらも、無垢床の良さもしっかりと残っています。色の濃淡が出てくるのも天然木ならでは。
引いて見ると分かる、揺らぎが空間に深みを加えています。ぽんぽんと、等間隔に並んだ『真鍮ソケットコード』や、躯体現しのコンクリートともよく似合っていますね。
こちらは、熟練の職人が手作業でつくったような、愛着が沸くデザインと住みやすさをコンセプトにしたリノベーション賃貸物件。約25㎡のコンパクトなワンルームですが、気分の切り替えができる仕掛けや楽しい演出がぎゅっと詰め込まれているんです。早速見て行きましょう。
先ほどからチラリと見えているラーチの壁、気になっている方も多いのでは?居室側から見ると入り口が小屋の屋根の形にくり抜かれています。見ていて楽しい気分になってきます!
ラーチ壁面の右手側には『アルミニウムブラケットライト』が一灯。上部にはピクチャーレールもあり、絵や写真を掛けて、ギャラリーのようにも使えそうな一角です。
こちらはクローゼット。オープンなつくりなので、服が少ない人はお部屋の延長としても使えそう。よく見ると幕板にはカーテンレールも仕込まれているので、好きな布で目隠しなんて使い方もできそうですね。
そしてその横にあるのがデスクスペース。
なんだかこのスペース、ワクワクします!幼い頃にクローゼットの中につくった秘密基地のようで、囲われた空間で過ごす時間が好きだったことを思い出しました。
可動できる収納棚や、頭上に照明も仕込まれていて、しっかり集中できそうな場所です。
もうひとつの入り口は、キッチン・玄関へと繋がります。
キッチンは、ラーチの羽目板のような足が目を引きます。足元がオープンなフロートキッチンの目隠しにもなっています。
キッチンとデスクスペースにはお揃いの青いタイルがあしらわれています。床の色味とトーンが揃っているのもいいですね。
キッチンの対面にある扉を開けると脱衣室。こちらの空間には、洗面・トイレ・洗濯機置き場と必要なものがきゅっとまとまっています。
ラーチの棚板に、棚受けなどの小物はブラックと、居室と同じ素材でイメージが統一されています。洗面は『ウェルラウンドシンク』のフレーム450を使っていただきました。
ラーチ材にタイル、躯体のコンクリートに照明のアルミや真鍮。賑やかな素材をまとめたワンルーム、それを足元で引き締めている青のフローリング。
フローリング単体で見ると、合わせる家具を選びそうで、なんだか空間に取り入れるのが難しそうだなと思っていたのですが、インディゴデニムのように捉えれば、案外色々な素材と馴染みが良いのかも。そんな気づきを与えてくれる事例です。