今回ご紹介するのは、東京・代々木に新しくオープンした、アジアンクラフトビールと台湾夜市のローカル感溢れるおツマミを提供するお店、「シーシートーキョー」です。
店名の「嘻嘻(しーしー)」は、台湾語の「嘻嘻哈哈(しーしーはーはー)」という「アハハ!」と楽しそうに笑い興じる様子を表す言葉が由来。お店で楽しい時間を過ごしてもらいたいという思いが込められています。
店舗がある場所は、代々木駅から徒歩3分のところに立つ、ガラス張りのビルの2階。
天井のネオンサインと特徴的な照明デザインが目に留まり、思わず「なんのお店だろう?」と覗きたくなるような店構え。そんな風に覗かれたお客様が「クラフトビールのお店なんだ」とすぐに気づけるよう、窓際の目に入る位置にタップが設置されています。
内装は、台湾の街中でよく見かける淡いエメラルドグリーンを基調に、台湾のイメージカラーでもある朱色をアクセントに取り入れ構成。現地の街角の雰囲気を再現しています。
印象的な天井のネオンサイン。実は、ファサードのガラス面に出せる看板サイズに制限が設けられていたため、大きなサインを外に向けて出すことができないという問題に対して、どうしようか悩んだ末に閃いた設計士さんのアイデアから生まれたものなのだそう。
「天井に照明として設置すれば雰囲気も出るし、下から見上げた時に道行く人にサインとして視認されるし、一石二鳥なのでは!」見事な発想の転換によって、無事、看板問題が解決されました。
「台湾クラフトビールのおもしろさをたくさんの人に知ってもらいたい」そんな思いから、台湾・東京・静岡・大阪で暮らすそれぞれの仲間が集まり開店準備を進めてきました。
日本初進出となる台湾のブルワリーのビールをはじめ、シンガポールや香港、日本のクラフトビールなど12種類のビールを常備しつつ、食事にもしっかりこだわり、ビールに合う現地ではお馴染みの定番料理の数々を用意。ビールが苦手な人向けに台湾茶割などのアジアンドリンクもラインナップしています。
「色々なビールを試しながら自分好みを探してもらえたら」とタップ数にもこだわったため、サーバーのレイアウトにはかなり苦労したと言います。
厨房の背面の壁に使われているのは、『フォグタイル』クラウドグレー。マットな質感の落ち着いた雰囲気のタイルが、キッチンに置かれたアイテムたちを引き立てます。
お店の人気NO.1メニューは、台湾の夜市で有名な「台湾風フライドチキン_大雞排(ダージーパイ)」。白胡椒や五香粉などをブレンドした特製スパイスが効いた、ビールが進む一品です。
クラフトビール片手に現地の定番ソウルフードに舌鼓を打ちながら、束の間、台湾にいるかのような気分が味わえる居心地の良いお店に仕上がっています。
水回りはトーンを抑えステンレスで統一させてすっきりと。『ミラーLED電球』の反射光が壁面をムーディーに彩ります。
前職が化粧品メーカーの海外事業部勤務という、ユニークな経歴を持つオーナーが手掛けるお店。実は、2021年に台湾に「日本の家庭料理×日本のクラフトビール」を楽しめるお店をオープンしており、今回のお店は その系列店にあたります。
台湾の方に「日本食と日本のビールを楽しんでもらう」ことがテーマだった最初の店舗に対し、今回は、日本の方に「台湾料理と台湾ビールを楽しんでもらう」ことが狙い。
クラフトビール好きの方、台湾料理が好きな方はもちろん、手軽に台湾の雰囲気を味わってみたい方は、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?きっと「嘻嘻哈哈」笑いに満ちた楽しい時間を過ごすことができるはず。
(写真提供:土屋光司)