まずは、アクアブルーのモザイクタイルが爽やかな、サニタリー空間のご紹介から。床から天井まで一面タイルが貼られた壁に、真っ白な人造大理石の洗面カウンターが映えます。スッと左右に伸びたフロート型のカウンターが、空間に広がりを感じさせています。
そして何より、このサニタリーに開放感をつくっているのは、バスルームを仕切るガラス引き戸。ホテルのバスルームのような雰囲気です。アクアブルーのタイル壁を眺めながら浸かる湯船は、とてもリラックスできそう。
ホテル気分を高めているポイントはもうひとつ。バスルームを出てすぐに体が拭けるよう、サッと差し出されたバスタオル。気の利いたサービスを提供してくれているのは、『ホテル金物』の折りたたみ棚です。
役割的にはタオルを掛けられるバーがあればいいのかもしれませんが、きっちり畳んだふわふわのタオルが置かれている様から感じる“おもてなし”感が、お風呂上がりの気持ちよさをアップしてくれそうです。
サニタリーから続くトイレは、スタンダードな白い100角タイルと、大理石調のフロアタイルでお色直し。
懐かしい雰囲気を持つ白い100角タイルが、もともとあった造作収納とよく馴染んでいます。
2階にあるトイレと洗面室も、100角白タイルで統一して、一体感のある空間にしています。天井際まで貼られたタイルは艶ありで、高窓からの自然光を洗面室に拡散。清々しい気分で朝の身支度ができそうです。
玄関も、土間のタイルを貼り替えて一新しています。壁に埋め込まれたガラスブロックをヒントに、タイルの柄を選定したそう。玄関ドアも新しく交換していて、アクセントタイルと色を揃えています。
もともとの家が持つチャームポイントと、新しくした部分をつなぐアイデアに、お施主様がこだわりを持って建てた家への想いを尊重していることが感じられます。
玄関には、ネイビーの壁が覗くシューズクロークも造作。アーチ型の開口が、収納した靴や小物たちの風景を切り取って引き立てています。飾るように収納することを楽しみたくなりますね。
味のあるテラコッタタイルが印象的なこちらの部屋はワークスペース。カウンターデスクと棚を造り付けました。テラコッタタイルは既存のもので、目地を補修してきれいにしたのだそう。ここは以前はサンルームで、光が燦燦と入るワークスペースは、一日中過ごしていたくなりそうです。
玄関アプローチも、土間と同じパターンタイルで張り替えました。玄関ドアとガラスブロックとタイルがリンクした、オンリーワンなファサードです。
今回のリノベーションでは、断熱工事も行い、窓サッシも断熱性の高いものに交換したそうです。長く付き合える素材であるタイルをリノベーションのキーマテリアルに選んでいることからも、これからもこの家とともに歩んでいきたいという、お施主様の気持ちを感じます。
「家は、家族と一緒に生きていくもの」という考え方を教えてくれる、我が家への愛情が詰まったリノベーションでした。
株式会社 空間社
世田谷区・目黒区・渋谷区・港区を中心とした東京都内近郊で、マンション・戸建て住宅のリノベーションを行っています。プランニングから設計、施工を経て完工・お引き渡しまで、同一の担当者が責任を持って進めていく、安心の専任制を採用しています。