このお店は「サステナブルな飲食店」を目指し、食品ロスの観点から過剰な食材は用意せず、予約制でコース料理を提供しています。
フレンチレストランというリッチなイメージと、この真面目な取り組みから、もしかしたら“敷居が高い”と感じてしまうかもしれません。ですが、このお店はそうではないんです。
Tシャツサンダルに、背伸びしない金額でラフに楽しめる世界が必要であると考え、そのような場所を作った
と、オーナーは語ります。
美味しい料理を片肘張らず、普段着で受け入れられる空間。そんな空間にtoolboxの商品もたくさん使っていただきました。
まずは全体感から。
築60年の古民家を改装したそうで、梁や柱、扉など、古き良き趣を感じさせる要素はそのまま残しつつ、新調した家具や照明をその趣にマッチさせながら、気軽さの演出にもうまく効かせています。
コード類がラフに束ねられているのもそんな雰囲気をつくっている一因な気もします。
また、ゆとりある席の配置もこだわりが感じられ、仲の良い人と過ごす居心地の良い時間を徹底的に考えられているようです。
この空間で食べるフレンチは確かに非日常的なのに、過ごす空間は確かに日常の延長にある。
お店のコンセプトを見事に体現した空間が広がっていました。
使われているtoolboxの商品についてもご紹介していきます。
まずは床材。お気づきかもしれませんが『足場板』を導入いただきました。再利用された材であることから古民家とあわせるのは間違いありません。土足利用の店舗にもぴったりの選択ですね。
続いて水回りです。2箇所のトイレにそれぞれ異なるtoolboxのアイテムが使われています。
まずは『アルミミラー』。スタッフの中には偏愛するメンバーもいるような商品なのですが、その特徴としては「あまり鮮明に映らないこと」!
個人的には、ほろ酔い気分のときに利用するトイレでは、ざっくりと身だしなみを確認できる程度がちょうど良いと思ってしまいます。笑顔の確認だけして、家族や恋人、友人のもとに戻りましょう。
もう一つのトイレには『古材の洗面ミラー』が使われています。こちらも古材という名前からわかる通り、再利用された材で作られています。サステナブルなこのお店にぴったりです。
見た目だけでなく、その物が持つストーリーが空間に統一感と心地よさを生み出してくれますね。
カウンターにも注目。『土間タイル』をカウンターに貼っていただいています!
床で使われることが多い商品ですが、内床用は手触りも気持ちよく、カウンターでもいい雰囲気に仕上がりますね。
「自分たちで営業終わりに飲みながら施工したのでタイルがガタガタです」そんなコメントもいただきましたが、みなさんで貼られたそうです。
プロが施工した仕上がりとはもちろん違うかもしれませんが、この空間で働く人たちが楽しみながら貼られている姿が想像できて、そんな時間も特別なものだったのではないかなと思いました。
愛着も感じられるカウンターになっていますね。
少し引いてみると現れる、端っこのタイルたち。「タイルの端の方にあるのは、ショールームでいただいたタイルのサンプルです」とのこと!
サンプルも活用いただいてありがとうございます。toolboxのショールームに来ていただいた思い出もお店に残していただけて光栄です。
最後は、たくさんの場所に使っていただいたスイッチについて。
長年使い込まれたような鈍い輝きが魅力の『ダイカストトグルスイッチ』と、金属の質感がダイレクトに伝わる無垢板を切りっぱなしにした『メタルスイッチプレート』。この2種類のスイッチを合わせて使ってもらいました。
異なる種類のスイッチですが、「鈍い輝きを持つ金属」という共通点があり、一緒に使ってもいい雰囲気だなぁ。と、改めて感じました。特にスイッチを3つ縦に並べた様子は新鮮!柱に対しての収まりも相まって気持ち良いコーディネートですね。
お店のコンセプトと共に、toolboxの商品が使われた箇所を紹介してきました。古民家の良さを最大限生かしつつ、お店が目指すコンセプトに忠実に、そして訪れる人のことを考えて空間がつくられていましたね。
非日常の料理を楽しみながら、日常の延長のように過ごせる空間。ぜひ、訪れてみてください。