鎌倉の古民家リノベーションの事例を紹介します。
なんと言っても立地がすごい!
周りは有形文化財になっている建物や、文豪の邸宅が囲み、
裏には鎌倉最古の神社が、まるでこの家を見守っているように鎮座しています。
さらに海までも歩いて5分という素晴らしい場所。
観光地が近いながらも、とても静かで神聖な空気が漂う場所でした。
実はここは「甘夏民家」と名付けたシェアハウス。
入り口は別ですがオーナーさんもこちらに暮らしています。
貫禄ある佇まい。築80年の趣を残しつつ、中に入ると驚くような空間が広がっていました。
ここはお店?!というかっこいい空間!!
シェアハウスの住人さんはリビングとして自由に使えるそうです。
Wi-Fi・コンセント完備でお仕事や勉強ができる環境が整っています。
さっそくtoolbox商品を発見しました!
カウンターと、CDが並ぶ飾り棚に「ファクトリーフローリング」を貼っていただいてます。
カウンターの奥はキッチンになっており、土日限定でパブリックスペースを解放し、カフェにするそうです。出されるコーヒーは、オーナーが実際にノルウェーに行って惚れ込んだカフェ「フグレン」の豆。
その美味しさはニューヨークタイムズ紙で「世界最高のコーヒーは飛行機に乗ってまで試しに行く価値がある」と紹介されたほどです。本店はノルウェーですが、代々木公園近くに東京店があります。コーヒーメーカーも代々木のフグレンの方の監修のもと、数ヶ月かけてオーダーメイドしたり、淹れ方を習ったというこだわりよう。
私が取材に伺ったのは、まだオープン前だったので、こんどはコーヒーを飲みに行きますね!
(左のガラス引き戸から奥は、住人さんだけが入れるプライベートスペースです。)
テラスと繋がったリビングにもファクトリーフローリングが張られていました!
かなりクセの強い素材ですが、ヴィンテージ家具や照明の個性に負けず劣らず見事な調和です。
こんな空間で美味しいコーヒーが飲めたら、外のカフェに行く気になりませんねー。
タイル・壁紙・ファクトリーフローリングと、キッチンも個性的な素材の合わせ方が天才的。
(住人さん専用キッチン&ダイニングは、別途プライベートスペースに用意されてます。)
実はオーナーさんは不動産に詳しいだけでなく、自らエイジング塗装もできる内装のプロ。
ファクトリーフローリングはリアルな古材のため状態が安定しないのですが、今回はグレーが多すぎたのでエイジング塗装で色を調整したそう。本来ガサガサな表面も、見た目からは想像つかないほど滑らかすべすべに仕上げられていました。センスも技術もあるってすごい!
こちらはカウンターの奥のスペース。
天井と壁には4mm厚のスライスウッドを貼っていただきました。
左の壁紙は入手ルートが違うものの、偶然にも「デッドストック壁紙018」と同じものでした。
ここは住人さん専用のスペースになっています。カフェ利用者が混雑したときにでも、住人さんが邪魔にされないよう配慮したお部屋です。なんて気遣い!と私が感動してしまうほど、住人さん想いのオーナーさんなのです。
アンティーク好きには、置かれている家具や照明など、気になるものがたくさん。直接海外から買い付けたそうで、丁寧に修理されたものばかり。レプリカではなくぜんぶ本物です!!!
さらに奥には裏庭があり、サーフボード置き場や、シャワーブースまでありました。こんな環境で暮らせるなんで実にうらやましい。
続いてプライベートスペースにお邪魔します。
個室にはガーゼカーテンを使っていただきました!
無垢フローリングに、良質のアンティーク家具、古さを残した柱が効いていて、シンプルな心地よい部屋。広さは無いけれど、デッドスペースを有効利用した収納が便利そうでした。
個室内に洗面がついているので、忙しい朝も安心。
鳥の声とガーゼカーテンからの柔らかい日差しで目を覚ますとか、素敵です。
その他にも、目に見えない古い家ならではの寒さや音の問題が解決されていて、住む人のことをとても考えられていました。
甘夏民家は、自然もアートも本物に囲まれた暮らしを求め、ここに住みたい理由を持った人が集まるオトナのためのシェアハウスです。
放っておいたら取り壊されてしまったかもしれない、古くて大きなお屋敷。
素晴らしい形で再生し、共に生きて行く覚悟を決めたオーナーさんのお話に感銘を受けました。
想いを共有して暮らす仲間同士からは、たくさんの繋がりが生まれそうで楽しみですね。
ありがとうございました。
PHOTO:株式会社Noblue 代表取締役 清水信宏
(最後の洗面写真のみtoolboxスタッフ撮影)
- 写真の「スライスウッド」は仕様変更前のものになります。現在販売しているものとはサイズが異なります。
- 「ファクトリーフローリング」「デッドストック壁紙」は販売終了となりました。
甘夏民家とカフェ「雨ニモマケズ」
詳しくはこちらをどうぞ。カフェのオープン状況はFacebookでご確認ください。
http://safaribcompany.net/gallery/amanatsu/
株式会社 Safari B Company
「旅する大家」のニックネームで、楽しみながら不動産賃貸業をする大家さん。
6棟の賃貸住宅を所有し、大家業の他、不動産コンサルタント・CAFEの経営も行う。