61.74㎡の広さのお部屋を1LDKに。
天井や壁を躯体現しにしたインダストリアルな空間でありながら、白壁を入れることで上品さも持ち合わせた空間。その空間に置かれてるものたちは、厳選されたお施主さんのお気に入りがディスプレイするかのように並べられ、お部屋のインテリアとして、個性を放ちながら溶け込んでいます。
躯体現しの天井、モルタルのキッチンカウンター、黒塗装のキッチンパネル。落ち着いたトーンの素材に囲まれたキッチンは、スポットライトの柔らかな光が灯り、時間を忘れさせてくれるような穏やかな空間です。
リビングの一角に設けられたお施主さまのベッドスペースには、スチール製の有孔ボードを使ったエアガンスペースを造作。お部屋の中でも特に目に留まるインテリアに仕立てつつ、好きなものがすぐ近くにあるというお施主さんのお気に入りの場所に。ベッドに腰かけ道具の手入れをするひとときは、至福の時間だそう。
廊下を通り、個室に向かうと、そこは娘さんが希望したというファンタジーの世界が待ってます。入り口のクラシカルなドアの奥は、どんなお部屋になってるかと言うと……。
そこに広がっていたのは「ハリーポッター」の世界観でつくられた空間。娘さんが大好きだというハリーポッターの寮のイメージをしたそうで、壁やカーテンは緑色、床や家具はビンテージの深みのある木目を基調とした素材を選定。まさに、物語の中に入り込んだ感覚になれるお部屋です。
トイレも、壁天井と深みのある緑色のクロス貼り、床はヘリンボーン柄で構成され、全体的にクラシカルな印象です。
洗面空間も照明やステンレスカップ、ソープディスペンサーなど小物がかわいらしく、なんだか映画のワンシーンにでてきそう。toolboxの『壁付けセパレート混合水栓』も引き立て役になって嬉しいです。
家の中でも自分がよくいる場所だったり、よく目にする場所に、好きなものを置く。一つ一つの工夫で暮らしは豊かになるんだなとあたらめて気づかせてくれた事例でした。
娘さんの部屋には少しずつアンティークの家具を集めていくそうで、今後の暮らしも楽しみです。
ASTER |有限会社 中川正人商店
熊本を中心に活動するリノベーション専門店。